8月22日(金)、講師に阿部利彦先生をお招きし、標記講座をCAD・CG研修室で開催いたしました。小学校、幼稚園、特別支援学校等から34名の先生方が受講・聴講をされました。
阿部先生の講義・演習によって、参加された先生方は気になる子供、発達障害を抱えている子供たちの気になる言動や問題行動の背景にある困り感や不安、言葉にできないSOSをどのように理解するか、その考え方や寄り添い方、具体的な支援・手立てについての理解を深めていました。
また、演習では様々な経験や支援法を有する先生方がテーマに沿ったペアやグループでの話合いを行いました。その後の発表では阿部先生も驚くような様々な意見、多くの手立て等が出され、大変学びの多い研修となりました。
【講座内容】講義・演習「気になる子供の視点でかかわり方を見直す」(午前・午後)
講師 星槎大学 教授 阿部 利彦 氏
【講座の様子】
【受講者の感想】
・これまでの「気になる子ども」との関わりを振り返ると、その子への個別対応をどうすればよいか、問題が起きてか らの対処療法的な発想をすることが多かったように感じます。まず今回の研修で気づいたのは、単に対象児童だけに注目するのではなく、その子を取り巻く集団づくり・学習の場の設定の仕方にも意識を向け、つまずきに繋がりづらい前提を作ることが大切だということです。気になる行動を決して周囲を困らせようという悪意として受け止めてはならず、私達教員の支援のあり方を見直すメッセージとして受け取りたいと思いました。
・今回の研修では、子どもの気になる行動から考えられる原因と、具体的な支援の手立てのヒントを沢山頂くことができました。その中でも「周囲ではなく児童自身の困り感を起点に手立てを考える」「ものがよく落ちるクラスでは活動内容の分量をシンプルにする」「ソーシャルスキルのつまずきの原因が未学習か誤学習か見極める」という視点はとてもわかり易く、新学期から早速意識して活動・授業の見直しにつなげたいと思います。
・教員になってから常に学級には「気になる子供」がいました。気にならないという子供はいませんでした。その中でも、本人の特性と環境とのミスマッチによって気になるところがポジティブに受け止められず、ネガティブに捉えられてしまうことにより、本人の生きにくさを生んでしまう状況も経験してきました。担任として子供たちの“気になる”に一つ一つ丁寧に向き合い、児童理解をもとにした対応を模索しながら学級経営をしてきましたが、阿部先生のお話で「子供たちの歴史の中で、大人はイヤなことをさせる。すぐ怒る。自分たちに約束を強いるが約束は守らない。」「子供が言う“やりたくない”は、思うようにできないから不安。」という言葉がとても印象に残りました。子供たちの発する素直な言葉、素直な反応は、時に反抗的で挑発的だと教師に取られてしまうことがあり、私もそのように受け止めてしまい子供を知らず知らずのうちに傷付けてきたのかも知れないと、自分自身を省察しました。
・今回の内容については、教育相談や巡回相談のときにすぐに活用できる内容だと感じました。驚いたのは、他の参加者の方との話し合いで、小学校や幼稚園でUDの考えを当たり前のように取り入れられていることでした。特別支援学校の教員としてとてもうれしく思いました。また、SSTについては、ある程度の理解力と行動模倣・言語模倣能力が必要であり、本人だけでなく、学級全体で実施し、周りの協力が必要であることが分かりました。教育相談や巡回相談でSSTはよく話題になるため、今回学んだことを生かして行きたいと思います。