9月20日(金)文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官 平田朝一氏を講師として、「指導と評価の一体化を目指す美術の授業」についての講義と協議・演習を行いました。
【講座の内容】
講義「指導と評価の一体化を目指す美術の授業」
演習・協議「指導と評価の一体化を目指す美術の授業づくり」
【講座の様子】
【受講者の感想】
・鑑賞の授業は嫌いではなかったものの、方法としては幅広く行うことができていませんでした。今回の演習を通して、鑑賞の授業の幅を広げることができました。また、ICT機器を活用した制作は、美術に苦手意識を持っている生徒や、イメージを具現化することに困難さを感じている生徒にとても有効だと感じました。発想構想の段階だけではなく、制作にも積極的に取り入れ、ゆくゆくは画材の一つとして選択できる環境をつくりたいと強く思いました。
・ICTには苦戦しましたが、美術教員となかなか交流する機会もない中、演習という形で鑑賞活動や制作活動ができ、純粋に楽しかったです。また、鑑賞からの、作品制作の流れはスムーズな制作への移行が可能になると実感することができました。ICTの可能性も含め、これからの授業に生かしていきたいと思います。
野呂先生と平田調査官のお話しも面白かったです。良い時間になりました。ありがとうございました。
・実際に絵画の題材やICT機器を使用してデザインの題材に取り組むことで、実技を通して指導と評価の計画について考えることができました。一緒に受講した先生方と協議をしたり、制作中の言葉掛けによる自分自身の変容を感じたりすることができ、大変有意義な時間となりました。今後の指導の場面に生かしていきたいです。
9月24日(火)に小学校1名、中学校14名、高等学校10名、特別支援学校7名の計32名の先生方が参加され、標記の講座を開催しました。講師に筑波大学人間系の京免徹雄准教授をお迎えし、学びを人生に生かすためにキャリア教育が重要であることや、「キャリア・パスポート」を児童生徒との対話のツールとして活用していくことなど、講義していただきました。その後、演習・協議では、他校種のつながりを中心に明日からできることについての演習・協議を行いました。
【内容】
講義「いま、なぜキャリア教育なのか?~学校教育におけるキャリア教育の役割~」
筑波大学人間系 京免 徹雄 准教授
演習・協議「キャリア教育への取組」
県総合学校教育センター 指導主事6名
【受講者からの感想】
・今までキャリアの視点をもつということをほとんどしてこなかった。キャリアの視点をもつことで、様々な活動の見方が変わってくると感じた。キャリアの視点をもって、活動に取り組んでいきたい。
・講師の京免先生の講義では、キャリア教育の定義やキャリア構築という考え、「キャリア•パスポート」を活用した対話など様々なことを学ぶことができ、また、演習では他学部、他校種の先生方から様々な取り組みや考えを伺うことができた。
・子どもの長期的な成長を目指してキャリア教育を展開していくことや、日本の社会情勢を踏まえてキーワードである「ウェルビーイング」を意識した指導を考えていく必要性があることを痛感しました。誰かと「ともに歩む」中で、キャリアから生じる「自分らしさ」が発見できるという京免先生のスライドから、新しい知見を得ることができました。また、自分の学校のキャリア教育の全体計画の存在を知る良い機会にもなりました。できることから一つずつ挑戦していこうと思います。
9月26日(木)、今日から始める教育相談研修講座が開催されました。受講者は小学校2名、中学校7名、高等学校12名、特別支援学校4名、聴講者1名、合計26名でした。「教育相談の理論と実践」の講義・演習が行われ、会沢先生の御講義やグループごとの意見交換などを数多く交えながら、教育相談の基礎的な理論と技法を学ぶことができました。
【研修内容】
講義・演習「教育相談の理論と実践」
(講師)文教大学 教授 会沢 信彦 氏
・自分が受け持つ生徒の中には、いわゆる繊細な生徒もおり、非常に感受性豊かでネガティブ思考です。毎日の家庭学習では、その生徒には日記の欄に他の生徒よりも、日々の不安などを多めに書いてもらい、コメントを送るという、日々の小さな教育相談をしています。これから受検を控え、不安定になる生徒が増え始めるので、勇気づけや、認知の仕方を工夫して、生徒を支えたいと思いました。
・理論を、具体例とともに説明していただき、さわりだけではありますが理解することができました。これまで授業の間の立ち話も教育相談という意識で取り組んできましたが、これが生徒指導(生徒支援)の根幹という会沢先生の言葉に少し背中を押された気持ちになりました。意味のある雑談を今後も続けて、生徒に心を開けてもらえるように努力していきます。
・アドラー心理学について知ることができ、大変良い機会となりました。また、ドライカースの問題行動の理論について、自分が担当したケースと照らし合わせて聞くことによって、納得できたこともありました。受講できて大変良かったと思います。
9月17日(火)に標記研修講座を開催しました。
昨年度に引き続き、講師として東北学院大学文学部教授の稲垣忠氏をお招きし、
講義・演習をしていただきました。稲垣教授による講義・演習では、「生徒が切実感
をもって他者と伝え合う学び」や「ルーブリックで生徒の学びの質を保証する」など、
探究的な学び、情報活用型プロジェクト学習に必要となる知見を数多く得られる構成
となっており、学びの多い一日となりました。
■講義・演習「探究する学習のデザイン」
講義・演習「学習活動の設計と評価」
(講師)東北学院大学文学部
教授 稲垣 忠
■協議「総合的な探究の時間の取組」
(助言者)県総合学校教育センター 高校教育課
指導主事 小関 央高
指導主事 青木 雅俊
【講座の様子】
【受講者の感想】
・「生徒が主体的に活動する」ことはこれまでも探究させるときには意識してきたが、
”集めた情報を「吟味し、じっくり考えて」編集、創造し「切実感」をもって他者と
伝え合う”ことは全く考えてなかった。上記の活動にするためにも、最初の課題設定
が最も重要なのだろうと改めて思った。
・総合的な探究の時間を、デザイン思考でつくることで、見通し、対話、深まりを導く
手立てまでを見据えることが出来るので、日頃からその点まで意識して生徒と探究活
動を考えていきたいと思った。生成AIを使うことで、探究活動の道筋を見せたり、
ルーブリックの土台を作ることができたりする点で優れていると感じた。生成AIを
どのように使っていくのか、これから私たち教員側に求められているスキルだと思っ
た。新しいことに取り組んでみるワクワクを感じた。
・スクールポリシーと目標をリンクさせて設定することを今まであまり意識することが
なかったので、新たな学びとなった。探究の時間だけではなく、教科指導においても
目標をしっかりと意識して探究的な視点からの活動を織り込むことで、総合的な探究
の時間がさらによいものになると感じた。学校全体でこのような視点から授業改善、
カリキュラム改善を提案していくことがミドルリーダーに求められていると思うので
実行していきたい。
・教科との結びつきをより一層意識していきたい。両方の質を高めていこうと思った。
・稲垣先生のお話の中で、「身近な新聞記事の行間に探究が含まれている」とお聞きし、
感銘を受けた。働きかけの一つとして実践してみようと思う。
9月4日(水)、標記講座を開催しました。参加者は小学校8名、中学校5名、高校2名の合計15名でした。
「養護教諭のスキルアップ」と題し、神奈川県立保健福祉大学 准教授 高橋 佐和子先生から、前半は専門性を活かした健康教育の進め方について、健康教育を行うためのヒントをたくさん教えていただき、高橋先生の実践もご紹介していただきました。後半は、養護教諭に求められる救急処置の知識と技術について、フィジカルアセスメントを具体的に教えていただいたり、グループワークにおいて養護教諭同士で事例を検討することにより、学びを深めることができました。また、スキルラダーを用いて、自分の実践を振り返り、成長を実感する機会となりました。
【研修内容】
講義・演習「養護教諭のスキルアップ ~健康教育&救急処置~」
神奈川県立保健福祉大学 准教授 高橋 佐和子 氏
【講座の様子】
【受講者の感想】
・講義の中で出てきた、健康教育のヒント5つがとても印象に残っています。高橋先生の実際の教材を見ると、そのヒントが随所にちりばめられていて、勉強になりました。自分の教材や授業構成と比べると、改善出来るところがたくさん見つかったので、学校に戻って、見直し・改善に取り組んでいきたいです。
・フィジカルアセスメントの重要性を再認識できました。触診から判断できることも多くあると感じたため、これからの救急処置でより丁寧に行っていきたいと考えました。グループでの事例検討では、他の先生方から自分の悩みや疑問に対して助言をいただき、有意義な時間を過ごすことができました。