開催した講座の様子

C14高等学校数学科教育講座

 9月1日(金)に標記研修講座を開催しました。
 昨年度に引き続き、講師として東京学芸大学大学院教育学研究科教授の西村圭一氏をお招きし、講義・演習をしていただきました。西村教授による講義・演習では、「探究的な学び」や「統計領域の指導観」など、今後の数学科教育に必要となる知見が数多く得られる構成となっており、熟練されたプレゼンテーション技術も相まって、受講者の
心に残る学びの多い1日となりました。

講義・演習「数学における探究的な学び」
講義・演習「統計教育の充実 ~仮説検定を軸とした数学ⅠABの授業づくり~」
      (講師)東京学芸大学大学院 教育学研究科
           教授  西村 圭一
演習・協議「数学的に考える活動を意識した授業づくり」
      (講師)県総合学校教育センター 高校教育課
           指導主事  小関 央高

 

【受講者の感想】
・「犬の散歩にならないように」という言葉がとても印象に残っております。今までの自分の授業を振り返り、生徒に問いかけ考えてもらう時間を作っても、どうしても話しすぎてしまう自分がいました。生徒に考えてもらったとき、間違えている生徒がいるとうまく反応できないことが多かったのですが、個人で考えた結果に肉付けしていくという考え方で、生徒個人の時間と比較検討する時間をうまく作っていきたいと思いました。
・特別な授業を組むのではなく、普段の授業に少しずつアクセントを加えたり、視点を変えるだけで探究的な活動を盛り込むことができることが分かりました。過去の経験だけで授業をするのではなく、刷新していきたい。
・目線合わせの導入から印象的だった。桁を大きくしたり、もっとも大きい答えにしたり等、生徒に対しても引きつけられそうな題材ですが、この興味を高校数学の題材で同じことができないという話に共感しました。
・具体的な事象の解決をベースにした授業が、生徒にとって実りの多い授業になるのではと感じました。そのためにも、メリハリをもって単元を計画すること、そしてどのように生徒の実態を評価するかをさらに追求していきたいと思いました。
・事前ワークによって自身と同様の悩みを抱えていること、自身も気づかなかった課題を共有できてよかったです。生徒が興味関心を持てるような題材の導入から入り、平均値だけではない様々なデータを活用していく意義、日常生活との関連、外れ値や箱ひげ図への展開などのイメージをもって授業デザインできたと思います。2班の平均値、最頻値、中央値の使い分けの話がとても参考になりました。進度の兼ね合いもありますが、生徒が興味関心をもち、「もっと色々なことを考えたい」と思えるような工夫をしていきたいと感じました。