開催した講座の様子

令和5年度 8月

C09高等学校地理歴史科公民科教育講座

8月31日(木)、9月1日(金)、標記講座を開催し、県内各地の高等学校、特別支援学校の11名の先生方が受講しました。「歴史総合」における単元を見通した授業づくりや「公共」における金融経済教育についての理解を深める講義・演習、ICTを活用した授業づくりの演習などを通して、社会的な見方・考え方を働かせることができる授業づくりについての考察を深めました。

 

【講座の内容】

1日目 講義・演習 資質・能力を育む「歴史総合」の授業づくり
          (講師)文部科学省初等中等教育局 教科調査官 空 健太 氏

    演習・協議 思考力を深めるICTを活用した授業づくり

2日目 講 義    金融リテラシーを育む「公共」の授業づくり

          (講師)東洋大学文学部 教授 栗原 久 氏

    演習・協議 社会的な見方・考え方を働かせる授業づくりに向けて

 【講座の様子】

      

【受講者の感想】
〇 先輩教員との中で先進的な実践例を学びつつも、新科目に対する問題点や悩みを共 
 有する貴重な機会となった。また、現場が考えているところと、指導要領等を制定し
 た方々の企図したところを俯瞰的に見て、その妥協点ともいうべき実践の可能性をも
 感じられた。今回の学びを、目前の生徒に還元していければと思う。
〇 単元づくりの重要性やICTの活用について深く学ぶことができた。特に学習指導要
 領の構成について、国立教育政策研究所の教科調査官の講義から学べたことは非常に
 多い。 ICTの活用については、生徒から意見を募る方法で使用したことがなかった
 が、二日目の午後の演習で、参加者が行ったジャムボードでの意見集約などを、生徒
 に置き換えて授業実践してみたいと思った。
〇 生徒に何を身に付けさせたいのか、それを明確にすること、そこから正しく「問
 い」を設定し、生徒とともにその「問い」にどうアプローチしていくかを考えていく
 ことがとても大切であると思いました。毎時間しっかりとした「問い」を立てられて
 いないと感じていたので、授業改善の参考にさせていただこうと思います。
〇 共通テストのサンプル問題を解答したとき、知識がなければ思考・判断・表現でき
 ないという感覚から抜け出さなければならないと感じた。普段の授業で、生徒が社会
 に出ても学習内容を応用できるような力を身につけていきたい。

C19 学びを実感させる高等学校理科研修講座[物理]

☀8/30(水)、31(木)に、C19 学びを実感させる高等学校理科研修講座[物理]が開催されました。
 この講座は、「授業において観察・実験をどのように取り入れるか」という視点と、「どのような資質・能力を身に付けるために観察・実験を取り入れるのか」という2つの視点に立って、先生方の授業力の向上をねらいとして、毎年開催しております。

〇1日目「理科の見方・考え方を働かせる授業デザイン」「身近な素材を用いた観察・実験とその教材開発」

〇2日目「単元を貫く観察・実験を取り入れた授業づくり」「思考力・判断力・表現力を引き出す実践とその工夫」

                   

                       ↑ 力学の実験              ↑ 電磁気学の実験

◆受講者の感想
・本講座で紹介いただいた波動・電磁気の実験について、これまで授業に取り入れたことがないものが多く、ICTの活用も含めて理科教材に引き出しを増やすきっかえとなった。
・普段の演習を机上のもので終わらせない実験は、非常に有意義だと感じました。また、実験を理論に戻す作業も体験できてとても良かったです。

【担当者から】
 学校で行われている実験例や、講座で行った観察・実験をさらに応用できるような意見交換もでき、非常に有意義な時間を過ごさせて頂きました。業務忙しい中、研修に参加してくださり、ありがとうございました。2日間、お疲れさまでした。また、来年の講座に向けて、実験や演示をさらに増やしていきたいと思います。

D21 特別支援教育におけるICT活用「基礎・基本」研修講座

8月30日(水)に特別支援教育におけるICT活用「基礎・基本」研修講座を開催いたしました。
 今年度は小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方26名が受講されました。

 午前中は東北福祉大学教育学部 准教授 杉浦 徹 先生を講師に迎え、「特別支援教育におけるICT活用について~基本的な考え方と実践で大事にしたいこと~」という内容で講義・演習を行いました。子どもたちのできてうれしい気持ちを育てることの大切さについて、事例の紹介や多くの演習を交えながら分かりやすくお話していただきました。

 午後は、特別支援学校の2人の先生の実践発表と演習を行いました。これまでの自身の指導を振り返るとともに、これからの指導にどう活かすか、アイディアやヒントを見つけることができました。 

 

 

・ICTを活用するためにどんな授業をしていけばよいのか考えがいきがちですが、子供の気持ちを育てるという大前提を忘れてはいけないと改めて思うことができました。そのきもちを育てる方法の選択肢の一つとして、ICTを学習に活用していきたいです。
・PCやタブレット端末を使わなければならないような気持ちでいましたが、それらに限定することなく、子供たちの主体性を引き出すために有効な教材をアナログ・デジタル問わずに活用していけばよいと分かり、視界が開けたような気がしました。
・環境要因からのアプローチの大切さを改めて学びました。環境の間に困難さが生まれることを念頭において、どのようにICTを活用すると、生徒の困難さが解消できるのか、楽しく過ごすことができるのかを考えながら授業や生徒のかかわり方を考えていきたいと思います。
・実践内容を実際に聞くことができ、新しい視点を得ることができました。具体的な内容を知ることができたので、それを活用して今後の指導に当たりたいです。

 

C33中学校技術・家庭科(家庭分野)・高等学校家庭科教育講座

8月31日(木)に標記講座が開催されました。14名の受講者が、「幼児や高齢者との触れ合いや体験的な活動を取り入れた授業デザイン」をテーマに研修を行いました。
【研修内容】・中・高家庭科における「幼児と高齢者との触れ合いを取り入れた授業」
       について
      ・幼児と触れ合う活動を取り入れた家庭科の授業について
       (講師)社会福祉法人 黎明会
           ひなづる保育園 園長 林 秀雄 氏
      ・高齢者の理解や接し方等を取り入れた家庭科の授業について
       (講師)青森県社会福祉協議会
           福祉人材課長 青田 俊枝 氏
      ・幼児と高齢者との触れ合いを取り入れた授業デザイン
【講座の様子】

      

・保育、介護の専門家からの分かりやすいお話を聞くことができました。指導計画の立案のための学習指導要領や指導と評価の一体化の活用についても学び、授業の計画立案まですることができ、大変有意義な時間となりました。休み時間には他地区の中学校の先生方の実践も聞くことができました。 

・保育、高齢者の分野でもしっかり体験的な授業をしていかなければならないと改めて思いました。また、指導計画を実際に作成することで、評価の場面を想定することができ実践に繋げていきたいと思いました。ありがとうございました。
・専科外で家庭科の授業を受け持っていて、よく分からないまま授業をしていて、体験学習も取り組ませたことがありませんでした。今日の講座で計画の立て方や、体験活動の取り入れ方、注意事項などを学ぶことができて、たいへん参考になりました。

C46高等学校英語指導法改善講座

 8月30日(水)、31日(木)、高等学校英語指導法改善講座を開催しました。統合的な言語活動を重視した授業づくりに向けて、実践的なアプローチを体験しながら学びました。また、「森→木→森」の展開で授業展開を考え、議論することで、より実践的な視点で理解を深めることができました。
【1日目】
 講義・演習「英語指導法の改善に向けて」(オンライン)
    講師:上智大学 教授 和泉 伸一
【2日目】
 講義・演習「統合的な言語活動と重視した授業づくり」
    講師:県総合学校教育センタ- 指導主事 八木澤 真奈美

     

【受講者の感想】
・和泉先生の講義にあったForest-to-trees approachはこれまで全く意識してこなかったことなので、早速取り入れたい。

・語学スキルの育成だけに偏らず、内容にもよく目を向けさせ、世界の問題等について考えさせる授業デザインが大変勉強になった。

・和泉先生のCLILについてのねらいや効果が非常に分かりやすかった。紹介していただいた活動等も気軽に実践できるものが多く、すぐに授業に取り入れられそうだと感じた。

・文法に特化した授業より、内容重視の方が生徒に多くの視点が身につくのだと改めて実感した。

・授業について振り返るきっかけになり、他の先生からのアドバイスを得ることができた。新しい視点で授業を振り返ることで、改善点や注意点を改めて認識することができた。

・生徒の実態に合わせて、場面や状況を具体的に設定してあげることで、より深い活動ができると学べた。

・他の先生方がどのように授業をしているのか知る良い機会となった。

B03県立学校事務長研修講座(後期)

8月29日(火)県立学校事務長研修講座(後期)が開催され、県立学校の事務長1名が受講しました。事務長の職務と役割についての講義を聞き、学校事務室経営について協議を行いました。各学校の状況を共有することで、諸課題への解決へ向けた方策を探られた様子でした。
【研修内容】
講義「事務長の職務と役割について」

講師  県立青森高等学校 事務長 能代谷 征則
協議「学校事務室経営について」

助言者 県立青森高等学校 事務長 能代谷 征則

           

【受講者の感想】

・講師の方のこれまでの経験を交えて話していただいて大変参考になった。コミュニケーションの大切さを再認識することができた。

D03 小・中学校特別活動研修講座

 8月28日(月)に標記講座を開催しました。小学校・中学校・特別支援学校から35名の先生方が受講されました。午前の講義・演習では、自主的・実践的な態度を育てる学級活動について、午後は文部科学省初等中等教育局の安部恭子視学官をお招きして、多様な他者と協働し、よりよく生きる力を育む特別活動について学びました。安部視学官は、全国の事例と共に特別活動の目指すべき方向性についてお話しくださいました。グループでの話合いも活発に行われ、充実した時間となりました。

【講座の内容】
午前 自主的・実践的な態度を育てる学級活動とICTの活用
午後 生きる力の育成と特別活動の役割

【受講者の感想】
・この講座を通して様々な方法やツールを使うことで、より良い人間関係や自己指導能力を育成できると思いました。
・特別活動によって子どもたちの意欲が高まった事例を見て、とても参考になりました。少しでも実践してみたいと思いました。
・他の教員と実践例や取り組みの方法について共有することができ、今後学級活動の指導改善を目指していきたいと思いました。
・時間があっという間に過ぎ、もっといろいろなお話(実践など)をお聞きしたいと思いました。また、演習の際も手立てについてアドバイスをくださり、自分の実践を振り返る機会となりました。
・子どもたちが変化の激しい時代を生き抜くために大事なことは、特別活動にあるからこそ、先生として子どもたちにどんなことができるのだろう、自治的な活動となるためにどんな支援ができるのだろうと考えることができました。
・指導要領の解説に、実践的な事例などを織り交ぜながらご講義いただいたことで、大変わかりやすかったです。これまでの自分の経験を振り返り、これからの実践に向けた発想にもつながったので、活力にもなりました。

B02 教頭研修講座(後期)

 8月29日(火)に教頭研修講座(後期)が開催されました。午前は「学校組織におけるマネジメント」と題しての講義、午後は「戦略マップ」という3年間を見通したマネジメントプランニングを作成しての協議・発表を行い、研修内容を深めることができました。

【研修内容】
 講義・演習・協議「学校組織を活性化させるためのマネジメント」
 (講師)兵庫教育大学大学院 特任教授 浅野良一

【受講者の感想】
・SWOT分析による学校の課題解決に生かす方法は職員の意識改革に有効な研修に取り入れられると思った。また,「戦略マップ」にまとめる作業を通して,学校の目指す姿や課題を視覚的に整理・確認することができた。教職員に学校のビジョンを提示するためにも有効活用できると思った。
・こんな学校にしたい,生徒たちを育てたいという自身のめざす姿を思い出せた。「特色」を「強みをいかす」と捉える考え方が心に残った。戦略マップは様々な場面で使えると思った。
・校長の目指す学校づくりのため,教頭は重点事項を翻訳して教職員に伝えていかなければならないとう言葉は心に響いた。

C02 小学校国語科授業づくり講座[読むこと]

8月29日(火)、30日(水)の2日間、標記講座を開催しました。小学校・特別支援学校の21名の先生方が受講され、国語科における「読むこと」領域について、「言語活動の充実」の考え方で、日々の授業においてベースとなる考え方や様々な手法について体験を通して学びました。

【講座の内容】
1日目
・講義「読む力を育てる授業改善」
・演習「読む力を育てる言語活動」
・演習「タブレット端末を活用した国語科の授業」
2日目
・講義・演習「主体的・対話的で深い学びを実現する「読むこと」の指導」
 (講師)京都女子大学 水戸部修治 教授 (オンライン)
・講義・演習「読む力を育てる単元構想」

【受講者の感想】
・言語活動の具体例が提示され、とても分かりやすかったです。中でも、ねらいを達成するための言語活動になるような教師側の仕掛けや教材研究がとても参考になりました。また「個々の意見や考えが決まるのは交流の途中でよい」「言語活動をしながら整理できればよい」というお話があり、目から鱗でした。
・「読むこと」の本質を学べました。これからは、学習指導要領の指導事項を今まで以上に確認しながら指導したいと思いました。
・批判的視点について学ぶことができました。教材をあまり批判的に読むことはなく、記載されているままに受け入れていたので、勉強になりました。
・私は今までタブレットを使うことに抵抗があった。自分自身が苦手だからどのように使わせたらよいのか分からなかったからである。今回、一緒に操作したり、インターネット上のサイトを紹介していただいたりして、少しやってみようという気持ちがもつことができた。

C13 中・高等学校数学科授業づくり講座

8月22日(火)・23日(水)の2日間、標記講座を開催しました。中学校、高等学校、特別支援学校より合わせて18名の先生方が参加され、「付けさせたい力」を明確にした授業づくりについて学びました。

【講座の内容】
<1日目>
 [講義・演習]問題発見・解決の過程をイメージした授業づくり
 [演習]   「中高の接続を見通した付けさせたい力」を明確にする
 [協議]   明確にした課題から改善策を考え、協議する
<2日目>
 [講義・演習]ICTを効果的に活用した数学科の授業づくり
 [演習]   「付けさせたい力」を明確にした授業づくり
 [協議]   これからの授業づくりに向けて

 

【受講者からの感想】
・付けさせたい力を明確にすることで、単元の見通しをもつことができ、学習の過程をより具体的にイメージできると感じた。
・今までの授業では漠然と、その日の内容を理解して、問題が解けるようになれれば良いと考えていた。今回の研修で、最終的にどのような力を身に付けさせたいか、そのためには授業でどのようにしていくかを考えることができた。
・ただ漠然とICTを活用しなければならないという考えがあったが、生徒に何を感じ取らせたいのか明確にすることで私自身の中で試してみたいことが増えていった。
・授業づくりについても具体例や実践例よりも、それぞれの先生方が感じていること、考えていることを沢山学ぶことができて、大変勉強になった。