開催した講座の様子

令和5年度 9月

C43 中学校英語指導法研修講座

 9月25日(月)標記講座を開催しました。中学校、特別支援学校の先生方が12名、受講されました。午前中の講義・演習では、県学習状況調査や青森県高校入学者選抜検査の分析結果から見える課題について触れ、どのような授業を行うことで求める英語力や資質・能力が身に付くのかについて学びました。午後の講義・演習では、文部科学省の入之内調査官をお招きし、中学校英語教師に求められる役割と題して講義をしていただきました。全国の豊富な事例や小中連携の大切さ、指導者の目指すべき姿などについてお話しいただけただけでなく、実際に英語を使って受講者同士が対話をしたり、考えを共有したりする場面もあり、充実した時間となりました。

【講座の内容】
講義・演習 中学校英語における課題とICTを活用した授業改善の方向性
講義・演習 中学校英語教師に求められる役割

【受講者からの感想】
・言語活動を通して、生徒に自信を持たせるという言葉が心に残りました。この講座を受講し、学習指導要領をしっかりと読み、授業を構成することが大切だと思いました。今の私に必要なことは、入之内調査官がおっしゃっていた5つの観点で授業を振り返り、学習指導要領の趣旨に即した言語活動をどう授業の中に工夫して取り入れることができるかを考え、少しずつ実践していくことだと感じました。
・単元計画、単元のゴール設定を明確にした上で、言語活動を行っていくことが重要だと改めて感じました。青森県における中学校外国語科の現状は、厳しい結果でした。生徒に確かな英語力をつけるため、ゴールに結びつく言語活動、小中連携、ICTの活用などの充実を図っていきたいと思います。
・今まで様々な研修を受けても、なかなか授業改善の具体的なイメージが湧かなかったが、今回の講義・演習では具体例が明示され、改善の糸口がつかめたのでとても有意義だった。
・単元のゴールの設定をすぐに取り組みたいと思いました。実際に小学校6年生の教科書を持ってきてもらったので、確認しながら、単元目標と授業づくりをしたいと思います。 また、やり取りを大切にし、必然性のある言語活動をどんどん取り入れながら、金魚鉢ではなく、大海に出たときに様々な人たちと生きていける生徒の育成ができればと思います。

C35 技術教育研修講座【情報】

 9月28日(木)、29日(金)に標記講座を開催しました。中学校の5名の先生が受講され、技術の見方・考え方を働かせた主体的・対話的で深い学びのある新しい授業づくりに向けて、情報コンテンツや双方向性のあるプログラミングの演習に取り組みました。

〔講座の内容〕
1「情報の技術」の指導内容と学習評価の在り方
2 ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツの設計・制作
3 生成AIについて

 

 

【受講者感想】
・技術・家庭科における現状がよくわかりました。時代や教育内容は常に変化していますが、肝心の教師や現場がそれに追いついていないのが問題です。我々も新しいことに常に敏感になって研修を積む必要があると感じました。
・過去に体験したことでも、日頃実践していないことが多く、大変参考になりました。
・日々進化する現状を見据えて学習し、子供たちに必要なことを与え、また子供たち自らが動き出す授業作りの必要性を感じました。大変参考になりました。

C38小・中学校体育授業づくり研修講座

9月26日(火)標記講座を開催しました。県内の小・中学校並びに特別支援学校の17名の先生方が受講され、Well-beingにつながる共生体育の視点を用いた授業づくりについて学びました。

【講座の内容】
 ・講義「ICTを活用した体育科・保健体育科の授業づくり」
 ・講義・演習「豊かなスポーツライフの基礎を築く共生体育の在り方」
  (講師)横浜国立大学 梅澤 秋久

【講座の様子】

 

【受講者の感想】
・講義を通して、これからの体育の授業のあり方を考えることができました。持続的ウェルビーイングの体育、共生を意識した体育、見通す、深め進める、振り返りのサイクルを大切にする体育、今後の実践のヒントがたくさん得られました。
・運動の楽しさは、技能の習得とばかり考えていました。そのため、本当の意味で運動を苦手としてる子に寄り添えていたのかと考えさせられました。
・これまで授業で当たり前にやってきたことを見直して、授業に参加する生徒全員が充実感を味わうことができる工夫をしていきたいと感じました。
・子供たちのwell-beingのために我々に何ができるのか、これまでの意識を変えて、まずは体育の授業から実践に生かしていきたいと感じました。

C30創造活動を通した学びを考える美術科教育講座

9月22日(金)文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官 平田朝一氏を講師として、「指導と評価の一体化を目指す美術の授業」についての講義と協議・演習を行いました。
【講座の内容】
 講義「指導と評価の一体化を目指す美術の授業」
 協議・演習「指導と評価の一体化を目指す美術の授業づくり」
【講座の様子】

【受講者の感想】
・最近、指導案の細案を書く機会があったのですが、どの場面でどの観点を評価するのが適切なのか悩みました。資料には、評価する際の視点がわかりやすく書かれていたのでとても参考になりました。また、美術館や博物館との連携の例をお話しされていましたが、八戸市にも新しく美術館が完成し、学校連携プロジェクトに力を入れているところです。生徒たちにとって、普段学校ではできない本物を見たり触れたりする機会はかけがえのないものだと感じたので、学校や学年に協力を求めながら積極的に授業に取り入れていきたいと思います。
・美術を生活につなげていくことは、特別支援学校の学習全般に共通しており、改めて社会と関わる意識の大切さを感じた。また、学習指導要領に具体的な学習項目の表記がない理由を知り、美術の柔軟性を改めて捉え直すことができ、よかった。五感を活用した設定や面白いこととの出会いは、今後の授業において意識して設定したい。制作することに時間を要し、それが目的にすり替わる危険もありがちだが、活動を通して子どもたちが何を学ぶのかを常に考えながら指導にあたりたい。

C48 高等学校プログラミング基礎講座

 9月26日(火)、27日(水)の2日間、標記講座を開催しました。高等学校、特別支援学校の10名の先生方が受講しました。
【講座の内容】
・1日目 講義・演習
 プログラミング教育と環境構築
 アルゴリズムと基本制御構文
 応用的プログラム
・2日目 講義・演習
 ライブラリとWebAPIの活用
 事象のモデル化とシミュレーション

【講座の様子】

             

【受講者の感想】
・例示の仕方と生徒の取り組む内容、プログラムを工夫・改善させる方法などとても参考になりました。
・ColaboratoryやAnacondaを活用して基礎からPythonを学ぶことができ非常に参考になりました。
・生徒が主体的で対話的な学びをする上での事例を紹介して頂いたことから、この後すぐに授業で実践できる。

C07中学校社会科教育講座

9月14日(木),15日(金)に標記講座が開催され,県内の中学校,特別支援学校から12名の先生方が受講しました。
【講座の内容】
○1日目
  1.講義「思考力・判断力・表現力等の育成を図る社会科の授業」
  2.講義・演習「ICTを活用した社会科の授業」
  3.発表「思考力・判断力・表現力等の育成を図る社会科の授業実践」
        横浜町立横浜中学校 教諭 森 慶太
  4.演習・協議「ICTを活用した社会科の授業づくり」
○2日目
  1.講義・演習「主体的・対話的で深い学びの実現を目指す問題解決的な学習の在り方」
          大妻女子大学 教授 澤井 陽介
【講座の様子】

  

  

【受講者の感想】
・単元の学習を進めて知識や獲得概念を蓄積させていくことを大切にしたい。
・ICTを活用した社会科の授業をどう構成したらよいか不安がありましたが,それが解消される講義・演習だった。
・「選択」と「共有」がある単元づくりを,主体性を育てるために取り入れたい。
・子供たちを動かして授業を作っていくという視点は特別支援教育でも一緒であると感じた。
・多くの先生方のご意見を聞きながら,自分自身が「学びの調整」をしながら課題に向かうことができました。

B12 養護教諭研修講座

 9月6日(水)、標記講座を開催しました。参加者は受講者が小学校4名、中学校4名、高校1名、特別支援学校1名、聴講者4名の合計12名でした。
 「ヒヤリ・ハット事例から学ぶ保健管理・危機管理」と題し、女子栄養大学 教授 大沼 久美子先生から、令和の日本型学校教育の答申と養護教諭の関わり、養護教諭の職務の標準化の通知などをふまえて、今、養護教諭に必要な資質能力とは何かを、ヒヤリハット事例を通じて教えていただきました。

【研修内容】
講義・演習「ヒヤリ・ハット事例から学ぶ保健管理・危機管理」
 女子栄養大学 教授 大沼 久美子 氏

【講座の様子】

  

【受講者の感想】
・事例検討のときに、他校の先生の事例を聞いてハッとしたことが多くありました。嘔吐処理やアレルギーについて、職員会議でさらっと流していたので、しっかり伝える必要があるなと感じました。また、自校の事例では、方策などをたくさんアドバイスしていただき、参考になりました。講義についても、令和の日本型教育や危機管理、アレルギーに関することについて、とても勉強になりました。
・個人情報保護が重要視される現代において、このように講習で多くのヒヤリハット事例を伺うことができたのはとても貴重な機会でした。ヒヤリハット事例には、多くの改善点が存在しており、それらを話し合い・共有し、そして講師の先生から有益な情報・アドバイスをいただくことができました。それらすべてを自分の経験のように落とし込み、同じように重大事案に繋げないよう生かしていきたいです。

D10 今日から始める保護者対応研修講座

 9月20日(水)、今日から始める保護者対応研修講座が開催されました。受講者は小学校7名、中学校10名、高等学校7名、特別支援学校9名、研究員2名、聴講者9名、合計44名でした。1日を通じて「保護者とのより良い関係のつくり方」の講義・演習が行われ、保護者と教員がより良いパートナーとなるために何ができるか、また、共に問題を解決していくためにどのような対応が望ましいか知ることができました。講義の間には多くの演習の時間も設けられ、より具体的な保護者への働きかけの方法を学んだり、実際の事例から考えを深めたりしました。

【研修内容】
講義・演習「保護者とのより良い関係のつくり方」
 明治大学 教授 諸富祥彦

  

【受講者の感想から】
・諸富先生のお話がわかりやすく、どのように保護者との信頼関係を作っていけば良いのか、時期や内容についても具体的に教えていただくことができて良かった。「リレーションだぞ!」や「いな運送だよ」など、心に残るキーワードがとてもわかりやすかった。
・保護者対応の難しさについて、改めて考えるよい機会となった。一言で「保護者」と言っても、それぞれの家庭環境や仕事の状況等が異なるので、様々な場合を想定した準備をしておくなど、自分自身の引き出しを多くもてるようにしておかなければならないと感じた。
・教師と保護者のお互いが横並びで対等な関係であること、パートナーであるという認識を持つことで問題が解決されることが沢山あると思いました。早速、学級懇談でパートナー宣言などをしていきたいと思います。
・保護者会の大切なポイント、信頼関係のポイント、事例の紹介など、すべてが具体的でとても分かりやすかったです。諸富先生の話が巧みでメリハリがあり、最後まで集中して聞くことができました。演習もあったことにより、話す側・聞く側の両方を体験でき、実践的な学びができたと感じています。

D34 小学校プログラミング教育講座

9月13日(水)に標記講座を開催しました。小学校や特別支援学校の先生方が受講され、プログラミングの授業づくりについて楽しく学びました。

【講座の内容】

1.講義「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方」

  講師 弘前大学 教授 上之園 哲也先生

2.発表「自校におけるプログラミング教育」

  発表者 つがる市立森田小学校 前多 昌顕先生

3.演習「プログラミングツールの演習」

【講座の様子】

 

 

【受講者の感想】
・プログラミング教育を通して、自分たちが意図する一連の活動を実現するために論理的に考えていく力を育成していることがわかりました。私達教員が教えようとしなくてもいいこと、一緒に楽しめばいいことをおっしゃっていただき、だいぶ安心しました。
・上之園先生の講義を聞きながらのプログラミング体験を通して、知識・技能を学びながら、その過程で、「こういうときはこうか?」「こうしたいときはどうしたら・・・?」「次は何だろう!」などと、試行錯誤や探求をしたり、期待したりしている自分に気が付いた。
・つべこべ言わずやってみようという前向きな気持ちになりました。
・カーリングの動画を見て、子どもたちが探求している姿を見ることができて、あのような授業をやってみたいと思った。また、特別支援に携わる者として、「初めてのこと、慣れないものはしでかす。しでかす期を乗り越えてからが勝負だ。失敗できるのは学校だけ。」という言葉が心に残った。
・簡単なところからスタートし、徐々に難しいものへと試してみることができ、とても勉強になりました。早速、子どもたちへ実践させてみようと思います。
・現在の学級での実践は難しい内容であったが、演習で考えながら作り上げていくことを通して、苦手意識のある児童にとっては、「成功体験」が大切であると感じました。演習では、様々な教材を紹介していただき、教材に向き合う時間を通して様々な気付きがあり有意義な時間でした。
・とてもわかりやすく役に立ちました。 楽しく受講できたので、また受講したいです。

C49 産業教育指導者講座(後期)

  9月19日(火)標記講座を開催しました。今年度はD02 総合的な探究の時間研修講座との合同開催で実施し、計30名の先生方が参加しました。単元デザインシートの演習を通して、探究型の学びのプロセスとルーブリックを活用した評価の手法について活発な意見交換が行われ、大変有意義な時間となりました。

【講座内容】
 「探究する学習のデザイン」
 「学習活動の設計と評価」
  講師 東北学院大学文学部 教授 稲垣 忠 氏

【講座の様子】

    

【受講者の感想】
 ・単元デザインシートを生徒自身で作成させる取り組みもできるのではないかと感じました。課題研究のテーマ設定に生徒が苦労しているので、視覚的に捉えられるシートは非常に良いと思いました。
 ・探究学習の根本である自ら答えをつくり上げる学びと、その考え方を再度確認する機会になりました。現在、課題研究で建造物の文化財になる可能性がある建物の調査を行っており、調査研究を進めていくために単元デザインシートやルーブリックを活用したいと思いました。
 ・探究活動にはさまざまなスタイルがあるということ、また目標を定める時のポイントや、何を成果物にするかなど具体的にどうすればいいか知ることができました。演習では他教科の情報を得ることで、いろいろな視点からとても参考になりました。