開催した講座の様子

令和5年度 10月

D06 高等学校における特別支援教育講座

 

10月3日(火)に高等学校における特別支援教育講座が開催されました。受講者は15名で、特別な教育的ニーズがある生徒の支援について理解を深められた様子でした。
【研修内容】
 1 講義「小・中学校における特別支援教育」
 2 発表「高等学校における特別支援教育」
    発表者 県立尾上総合高等学校 教諭 中畑 信子
 3 協議「高等学校における特別支援教育の実践に向けて」
 4 演習・協議「高等学校における特別支援教育~個別の指導計画の作成を通して~」

【受講者の感想】
・特別支援教育の理念や大切な視点である「気づきと理解」、「わかりやすい授業づくり」の具体的な方策を学ぶことができた。
・「発達障害かどうかの判断よりも、今困っている生徒に気づき支援することが重要」という言葉が心に残った。
・個別の支援が必要な生徒については、出来ないことに対して目を向けてしまいそうになるが、その生徒の得意なこと、出来ることに着目し、誉めることが必要だと感じた。
・困難さを抱えている生徒の対応についてグループで協議してみて、多方面から意見を聞くことでより良い対応を考えることができると思った。また、職員室での何気ない会話が、情報共有しやすい雰囲気作りには大切なのだと感じた。
・生徒の実態把握について、グループで話し合うことができたのが良かった。実際の組織的な対応の練習になった。

D20 通常の学級のユニバーサルデザイン研修講座

10月5日(木)標記講座を開催しました。
 小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方60名が参加されました。

 新潟大学大学院 教授 長澤 正樹 氏を講師に迎え、「通常学級における学習ユニバーサルデザイン~どの子も分かる授業づくり~」という内容で、演習を交えながらご講義いただきました。
 通常の学級における特別支援教育ーインクルーシブ教育システムの実施に向けてーという視点から、午前の演習では、校種が混ざったグループ内で「すべての児童生徒の学びを保障するための工夫」について、現在、各学校で取り組んでいることを出し合い、共有しました。
 午後の演習では、「子供の行動を観察し、対話を通してこれからのことを考える行動コンサルテーション」について学び、行動支援計画の作成を同じ校種の先生方同士で行いました。 

 

 

 

【受講者からの感想】
・私たちのやるべきことは診断ではなく、その子のための支援だということを確認することができました。学級の中で目立つ子だけではなく、しっかり正しく取り組んでいる子も、全ての子たちを認めてあげられる場を大切にしたいと感じました。
・特別な支援を必要とする子どもたちの多様性について、改めて確認することができた。そして、日頃から個を見取り特性を把握した上で、自己肯定感を高めたり、自己決定させたりすることで、問題行動を予防することができると分かった。
・生徒の問題行動に目がいきがちでしたが、生徒自身がどう考えているのか、思いや悩みに寄り添い、気持ちを「翻訳」するという立場で関わっていくことが大切であると分かった。
・今回の研修は授業をするに当たって、活用できる工夫が数多くあり、その中で「肯定感を高めるかかわり」や「自己決定を支援する」ということが印象的だった。この研修を通して、次の学びにつながる支援、学びに対する意欲等、資料をもう一度読み直して指導に生かしていきたいと思う。