開催した講座の様子

令和7年度 8月

C25 感性を育む音楽科実践講座

8月20日(水)に、標記講座を開催しました。前日からの「鑑賞の学びを考える!小学校図工・音楽科講座」と合同開催の講座であり、36名の方が受講・聴講されました。講義・演習「感性を育むこれからの資質・能力」では、松林図屏風を見たり、越天楽を聴いたりする活動を通して、鑑賞の授業で育む資質・能力を捉えました。「鑑賞から広がるこれからの学び」では、音を聴き取り、聴き取ったことから思考し、最終的に味わって聴くという学習の流れを音源を聴きながら体験し、実感を伴った理解を深めました。

[講座内容]

1 講義・演習「感性を育むこれからの資質・能力」

2 講義・演習「鑑賞から広がるこれからの学び」

   講師・助言者:武蔵野音楽大学 准教授 山﨑 正彦

  

【受講者からの感想】

・音楽は「記憶」の学びではなく、「経験」の学びであるという言葉が最も心に残りました。1つの曲を通して、生徒に何を考えさせ経験をさせるのか、ゴールを明確にした授業づくりを2学期に向けて考えていきたいと改めて思いました。また、教科書の題材(主教材)に迫るための関連教材の引き出しを準備していきたいと感じました。

・生徒の学びが深まるファシリテートができるよう発問を工夫し、生徒の生活が明るく豊かになるような長い目標と、責任をもって生徒に音楽の楽しさを伝えていける教員を目指していきたいと思います。

・小学校の音楽と中学校の音楽とのつながりを考えるきっかけにもなったので、今後も自分の校種だけではなく、小学校の勉強まで目を向けられるように工夫していきたいです。

C31見方や感じ方を深める美術科教育講座[鑑賞]

8月19日(火)標記講座を開催しました。

午後は、文化財活用センターの「ぶんかつアウトリーチプログラム」による高精細複製品を使用した鑑賞を行いました。

【講座の内容】

講義・演習「意味や価値をつくりだす鑑賞の学習」

演 習  「見方や感じ方を深める美術鑑賞の学び」

 

 

【受講者の感想】

・美術の鑑賞の授業で、または道徳の授業や学校の日常生活において、他者、異なる考えを受け入れる心が大事なことを子どもに教えることに活用できると思いました。

・学習指導要領の目標を改めて確認することができました。いろいろな方法やアイテムを使った鑑賞方法について、実践を通して学ぶことができました。

・鑑賞と表現は、表裏一体であること、素材の感触の鑑賞から表現につなげることなどを学びました。体験型の鑑賞を実践で学べました。

C29鑑賞の学びを考える!小学校図工・音楽科講座

8月19日(火)~20日(水)の2日間、標記講座を開催しました。

1日目(図工)は、ぶんかつアウトリーチプログラムの演習、2日目(音楽)は、武蔵野音楽大学准教授 山﨑正彦氏を講師として、講義・演習等を行いました。

【講座の内容】

1日目:講義・演習「意味や価値をつくりだす鑑賞の学習」

    演 習  「見方や感じ方を深める美術鑑賞の学び」

2日目:講義・演習「感性を育むこれからの資質・能力」

    講義・演習「鑑賞から広がるこれからの学び」

 

  

 

 

【受講者の感想】

・これまでの図工の鑑賞は、なんとなく他児童の作品を見合うくらいしか行っていませんでした。今回、アートカードや屏風の鑑賞方法を学ぶことができ、自分の中で鑑賞のハードルがさがった気がします。また、発問の大切さを感じたので、しっかりとねらいをもって授業していきたいと思います。

・今回の研修で学んだ「発問の工夫」と「目標に立ち返る姿勢」は、日常の授業づくり全般に活かすことができると感じています。例えば図工では、作品を鑑賞する場面で「どう感じた?」という表面的な問いにとどまらず、「なぜそう思うのか」「自分ならどう表したいか」と深める問いを設定することで、子どもの思考を豊かに広げられると思います。また音楽では、ただ曲を聴かせるだけでなく「この場面の音の重なりから何を感じるか」など、体験を意識した問いを通して子どもの感性を育てていきたいです。さらに、どの授業でも行き詰まったときに目標を振り返ることで、迷わず軌道修正ができるようにしたいです。こうした実践を積み重ねることで、子どもたちの学びをより確かなものにしていきたいです。

 

 

B09校内研修担当者研修講座(後期)

8月18日(月)標記講座を開催しました。小学校24名、中学校15名、特別支援学校3名の先生方が受講され、校内研修を活性化するための手立てを学びました。

【研修内容】

〇講義・演習「カリキュラム・マネジメントと校内研修」

 講師 山形大学大学院 准教授 森田 智幸 氏

〇演習・協議「校内研修プランの見直しと今後との対策」

 

D12 今日から始める学級(HR)集団づくり研修講座

 8月1日(金)、講師に熊谷圭二郎先生をお招きし、標記講座を大研修室で開催いたしました。小学校、中学校、高等学校等から45名の先生方が受講・聴講をされました。

 熊谷先生の講義によって、昨今の子供たちの変化、集団としての在り方の変化、教員に求められるリーダーシップ型の変遷、コーチングやカウンセリングスキルを生かした教育相談や子供たちとの関わり方等についてグループでの話し合いや演習を行いながら理解を深めることができました。また、昨今話題になっている教員の不適切な言動・関わり方である「教室マルトリートメント」についてもご講義いただきました。

【講座内容】講義・演習「より良い学級(HR)集団づくりについて」(午前・午後)

      講師 日本大学 教授 熊谷 圭二郎 氏

【講座の様子】

       

 

     

 

【受講者の感想から】

・子ども同士をつなげる役割をしようと取り組んできたのですが、その方向性が間違っていなかったのだと自信が持て    ました。たくさんのグループワークを通して、人と人が理解し合うにはやはり話すことが大切なのだと感じました。あらゆる教育活動で対話的活動を取り入れて、子ども自身の対話する力を育てないといけないと思いました。

・熊谷先生は、河村先生のお弟子さんということもありQUの理論も含めながら、学級集団のこれまでの変遷をわかりやすく解説してくださいました。今こそ学級集団づくり、学級経営における我々教員側の思考の変換が必要なのではないでしょうか。違いを受け入れ違いから学び違いを生かし合えるチームとしての学級集団を目指し、熊谷先生から教えていただいたコーチングやカウンセリングを生かし実践を積んでいきたいと思います。

・教室マルトリートメントについては、教師が無意識に行っている言動が児童へ与える精神的虐待の可能性があるという認識のもと、自己を振り返る力を高めていかなければと改めて感じました。まさに、教師は省察的実践家としての専門性を高めるために、日々、子どもたちの姿から学び続けなければならないのだと思いました。

・時代の変化によって、人間関係が希薄になっている現状を踏まえ、今の時代こそ人間関係づくりを意識した学級経営をする大切さを感じました。そのために、様々な役割を担って子ども同士を繋ぐという立ち位置を今後も意識していきたいと思います。また、多忙な日々でも子どもとの人間関係を大切にするためにコーチングスキルを日々の会話に取り入れたり、マルトリートメントを気にかけたりしながら子どもと関わっていきます。

・自分にとって、教育の目的は、何なのか、そのために教師はどうあるべきかを考える機会が多くなっている中で、その答えのヒントを得られるような内容であった。主体的に物事に関わる力の育成が必要であるということ、その過程において教師の役割は学級のグループリーダーとして子どもたちの考えを導く存在になるということを知り腑に落ちた気がした。今回の講義は、グループトークなどの演習が多く、自己開示の体験、他者から認められることの心地よさ、傾聴の体験などもとても良い経験になった。

・熊谷先生の圧倒的な知識量による講義は楽しく時間もあっという間だった。今回得たものを2学期からの学級作りに役立てて行きたいものばかりであった。特に、ヒーローインタビューはすぐにやってみたいと思う。