開催した講座の様子

令和7年度 8月

B02 教頭研修講座(後期)

☀8/26(火) B02 教頭研修講座(後期)が開催されました。

 

小学校31名、中学校34名、高等学校13名、特別支援学校5名の合計83名が受講しました。受講された教頭先生方は生徒指導の課題解決に向けた教頭の役割、配慮を要する児童生徒への教頭の役割、学校組織を活性化させるためのマネジメントについて理解を深め、教頭として識見を高めることができました。

【研修内容】

「生徒指導の課題解決に向けた教頭の役割」:県教育庁学校教育課 副参事 後村 敏明

「配慮を要する児童生徒への教頭の役割」:弘前市立第三大成小学校 校長 土岐 賢悟

「学校組織を活性化させるためのマネジメント」:広島大学大学院 教授 曽余田 浩史

 

【講座の様子】

           

【受講者の感想】

・暴力行為やいじめ、不登校の現状について再確認することができた。リスクマネジメントについては、法的な責任をとるべき対応について職員と共有することが必要だと感じた。

・通常の学級における配慮を要する児童生徒について、現状の把握と子どもの学びをどのように保障し支援していくかを考えることができた。先生の意識の違いが子どもたちの意識に影響するということを念頭に置きながら、子どもたちや教員に接していきたい。

・「誰のために」「何のために」を明確にし、学校組織を活用しながら学校の課題解決に向けて努力していきたい。また、目の前の生徒、保護者、地域のためにという思いを忘れずにやっていきたい。

C46高等学校 外国語科授業づくり講座

8月27日(水)〜28日(木)標記講座を開催いたしました。

1日目は、東京外国語大学大学院の工藤洋路教授より、外国語の授業における「話すこと」「書くこと」の指導と評価についての講義していただきました。2日目は統合的な言語活動を含む授業計画作成に取り組みました。受講者1人1人が領域のバランスの取れた指導について考える機会となり、生徒の興味関心に合わせた言語活動の設定や単元の構想等、日々の授業改善に向けて有意義な研修となりました。

 

 【研修内容】

1日目:  講義『「話すこと」と「書くこと」の指導と評価』   

     (講師) 東京外国語大学大学院  教授  工藤 洋路

2日目:  講義・演習『「話すこと」「書くこと」に焦点を当てた授業づくり』

 【講座の様子】

  

【受講者の感想】

・目的・場面・状況を生徒にきちんと明示する大切さを実感し、今後の授業計画の時に生かしたいと思った。また、生成AIについても理解を深めることができ、勉強になった。

・何をどう評価するかを先に決めなければ、正しく評価することができない。知識・技能と思考・判断・表現を一緒の活動で測ることができない場合もあるなど、評価基準をしっかり設定し、活動や授業をデザインする必要があると感じた。

・今回の講義を受けて、即興で話す活動や技能統合型の言語活動を取り入れていこうと考えている。即興で話す活動では、場面設定を細かく行い生徒が状況をイメージできるようにしたい。また、活動後の中間指導やフィードバックによって効果も変わってくると学んだので実践していく。

D07「気になる子供」のかかわり方研修講座

 8月22日(金)、講師に阿部利彦先生をお招きし、標記講座をCAD・CG研修室で開催いたしました。小学校、幼稚園、特別支援学校等から34名の先生方が受講・聴講をされました。

 阿部先生の講義・演習によって、参加された先生方は気になる子供、発達障害を抱えている子供たちの気になる言動や問題行動の背景にある困り感や不安、言葉にできないSOSをどのように理解するか、その考え方や寄り添い方、具体的な支援・手立てについての理解を深めていました。

 また、演習では様々な経験や支援法を有する先生方がテーマに沿ったペアやグループでの話合いを行いました。その後の発表では阿部先生も驚くような様々な意見、多くの手立て等が出され、大変学びの多い研修となりました。

【講座内容】講義・演習「気になる子供の視点でかかわり方を見直す」(午前・午後)

      講師 星槎大学 教授 阿部 利彦 氏

 

【講座の様子】

  

 

  

  

【受講者の感想】

・これまでの「気になる子ども」との関わりを振り返ると、その子への個別対応をどうすればよいか、問題が起きてか らの対処療法的な発想をすることが多かったように感じます。まず今回の研修で気づいたのは、単に対象児童だけに注目するのではなく、その子を取り巻く集団づくり・学習の場の設定の仕方にも意識を向け、つまずきに繋がりづらい前提を作ることが大切だということです。気になる行動を決して周囲を困らせようという悪意として受け止めてはならず、私達教員の支援のあり方を見直すメッセージとして受け取りたいと思いました。

・今回の研修では、子どもの気になる行動から考えられる原因と、具体的な支援の手立てのヒントを沢山頂くことができました。その中でも「周囲ではなく児童自身の困り感を起点に手立てを考える」「ものがよく落ちるクラスでは活動内容の分量をシンプルにする」「ソーシャルスキルのつまずきの原因が未学習か誤学習か見極める」という視点はとてもわかり易く、新学期から早速意識して活動・授業の見直しにつなげたいと思います。

 ・教員になってから常に学級には「気になる子供」がいました。気にならないという子供はいませんでした。その中でも、本人の特性と環境とのミスマッチによって気になるところがポジティブに受け止められず、ネガティブに捉えられてしまうことにより、本人の生きにくさを生んでしまう状況も経験してきました。担任として子供たちの“気になる”に一つ一つ丁寧に向き合い、児童理解をもとにした対応を模索しながら学級経営をしてきましたが、阿部先生のお話で「子供たちの歴史の中で、大人はイヤなことをさせる。すぐ怒る。自分たちに約束を強いるが約束は守らない。」「子供が言う“やりたくない”は、思うようにできないから不安。」という言葉がとても印象に残りました。子供たちの発する素直な言葉、素直な反応は、時に反抗的で挑発的だと教師に取られてしまうことがあり、私もそのように受け止めてしまい子供を知らず知らずのうちに傷付けてきたのかも知れないと、自分自身を省察しました。

・今回の内容については、教育相談や巡回相談のときにすぐに活用できる内容だと感じました。驚いたのは、他の参加者の方との話し合いで、小学校や幼稚園でUDの考えを当たり前のように取り入れられていることでした。特別支援学校の教員としてとてもうれしく思いました。また、SSTについては、ある程度の理解力と行動模倣・言語模倣能力が必要であり、本人だけでなく、学級全体で実施し、周りの協力が必要であることが分かりました。教育相談や巡回相談でSSTはよく話題になるため、今回学んだことを生かして行きたいと思います。

C16小・中学校理科授業づくり講座

8月18~19日に標記講座を開催し、県内の小・中学校から7名の先生方が受講されました。

この講座は、理科における問題解決の力を育む観察、実験の演習や、思考・判断・表現する場面を位置付けた単元計画と評価計画を作成することを通して、実践的な授業プランニング能力を育成することをねらいとして開催しました。

小・中学校それぞれの問題解決を育む実験の演習をした後、受講者が単元構想図を作成して、それを基に小・中学校合同で協議をしました。小・中学校の理科のお互いの実践を知ることができ、さらに学習内容の系統性も意識することができた内容となりました。

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【受講者の感想】
・実験の演習では、実際に指導の際の留意点や安全面の配慮などを具体的に理解することができ、とても参考になりました。子どもたちが「なぜだろう」という疑問をもち、主体的に問題解決に臨んでいく工夫をしていきたいと思います。

・単元全体を見通して計画、実施していくことが大切であり、単元構想計画を立てることが重要であることが改めて分かりました。さらに協議会を通して、小学校での学びが中学校の理科へとどのようにつながっていくのかを意識することができました。

・全国学力・学習状況調査の分析や問題解決を育む授業づくりや実験、単元目標や単元構想図の作成など、非常に内容が豊富で充実した研修でした。頭をフル回転させた2日間でしたが、自分のためになるものばかりで、自分の授業を振り返り、今後の指針を見つけられたと思います。

C11小学校算数科授業づくり講座

 8月20日(水)標記の講座を開催しました。小学校及び特別支援学校から39名の受講者が参加し、深い学びに導く授業実践のための手立てについて学びました。受講者一人一人が新たな学びや気付きを得ることができ、今後の実践に生かしたいという前向きな感想が多く寄せられました。

【講座の内容】

午前:講義・演習「タブレット端末を効果的に活用した算数科の授業」

 青森県総合学校教育センター 指導主事 石田 真大

午後:講義・演習「深い学びに導く授業」

 弘前大学教育学部 教授 中野 博之

C11①C11②C11③C11④

【受講者の感想】

・算数の授業におけるICT活用例をたくさん紹介していただき、勉強になりました。CanvaやSGRAPAを活用したグラフ作成を実際に体験してみて、学習活動として児童に活用させるだけでなく、教材づくりにも便利だと感じました。

・子供が出した解答ではなく、その解答に至った子供の思考過程を重視していくことが大切であるという言葉が印象に残りました。自分の授業を改めて見直していきたいと思います。

・授業スタイルや結果だけに着目するのではなく、子供自身が考えたり、それを伝えようとしたりする姿を評価することが大切であると感じました。私自身が子供の良いロールモデルとなることができるよう、今後も研鑽に努めていきたいです。