開催した講座の様子

令和7年度 7月

D09 SOSの出し方教育研修講座

7月31日(木)、SOSの出し方教育研修講座を開催しました。小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方、SSWの方を合わせて51名が受講・聴講されました。中央大学人文科学研究所 客員研究員 髙橋聡美氏を講師に迎え、SOSの出し方教育について全国各地で行われている実践を、児童生徒の実態を交えながら御講義いただきました。オーバードーズや自傷行為について教員を含めた周囲の大人がどう受け止めるか、こどもたちが相談できる3人目までの大人になるためにはどうすればよいかなどについても御教示いただきました。

【受講者の感想】(一部抜粋)

・普段から社会的自尊感情と基本的自尊感情を高めていかなければ本当の予防にはならないことが分かりました。

・ありのままを受け止めてから詳しく尋ねるコミュニケーションスキルや、TALKの原則など、明日から実践できることを学ぶことができた。

・具体的な事例も多く紹介され、過去に自分が対応した生徒のことを思い出しながら、「あのとき、こうすればよかった」と振り返りながら学ぶことができました。今後も、生徒の置かれている環境をきちんと理解できる教員でありたいと思います。

C13 中・高等学校数学科授業づくり講座

7月30日(水),31日(木)標記講座を開催しました。10名の先生方が受講され、問題発見・解決の過程を意識した授業づくりや、「育成する資質・能力」を明確にした授業デザインづくりや指導案の作成を通して、中高の学習内容の連携の重要性を認識することができました。中学校と高校の教員が協議を通じて交流し、授業づくりやICTの活用法など新たな視点を得る貴重な機会となりました。

【講義・演習内容】

   1日目 午前 問題発見・解決の過程をイメージした授業づくり

        午後 中高の接続を意識した授業改善

   2日目 午前 ICTを効果的に活用した数学科の授業づくり

        午後 「育成する資質・能力」を明確化した授業づくり

【講座の様子】

    

・数学は積み上げの教科なので、中高の連携は必ず意識しなければならないとは分かっているが、実際に高校でどんな指導をしているのかわからなかったのでいろんな話を聞けてとても勉強になりました。数学の中身をつなげることも大事だが、数学に向かう姿勢や学び方(本質をとらえる力や統合的・発展的に考える力など)を育てていくことと高校の数学を学んでいく基盤をつくることができるのではないかと感じました。ぐるぐるの図を常に意識しながら授業改善に励みたいと思います。

・ICTソフトの有用性を改めて感じたので、2学期からの授業に早速取り入れたいと感じました。これまでも、授業にICTを意欲的に活用してきたつもりだったが、いつも同じソフトを活用しマンネリ化して、例えばGeogebraなども共有されているものを使うだけで、自作したことはありませんでした。今後、ICTの活用については次の段階に行けるように、夏季休業の間に自分なりにさらに模索したいと思います。

 

D13今日から始めるグループアプローチ研修講座

令和7年7月30日(水)に、聖徳大学教授の鈴木由美氏をお招きして、「今日から始めるグループアプローチ研修講座」を開催いたしました。

 【講義内容】

1.講義・演習「グループ・アプローチについて~対人関係ゲームを用いて~」講師 聖徳大学 教授 鈴木由美

2.講義・演習「グループ・アプローチの実際」 小学校部会 指導主事 髙田秀行

                        中学校・高校部会 指導主事 新岡 雄大

【講座・演習の様子】講座の様子1演習の様子1演習の様子2

 

【受講者からの感想】

受講者からは、「『いつでも、どこでも、だれにでも』グループワークが適応するわけではない。子どもの状況や環境を踏まえた上で、グループワークの内容を精選してあげる必要がある」「中学生の仲間意識や社会性・道徳性の低さに苦慮していたので、生徒や保護者との向き合い方のヒントをたくさんいただけた」「道具を使ったアプローチの仕方は新鮮で、準備に手間が無く様々活用できそう」「教材データが欲しい」「特に対人関係ゲームは運動量が多く楽しいゲーム性のものを取り入れることで前頭葉に血流を回しリラックスできる。今後活動を取り入れる際の参考にしたい」と意欲的な意見が多く寄せられました。

B13 食育研修講座

7月25日(金)に標記講座が開催され、県内の小中学校学校から10名の先生方が受講しました。

 午前は、山上食育調査官をお招きし、講義をしていただきました。食育推進のための重要なポイントや年間計画の活用など、幅広くお話をしてくださり、充実した3時間となりました。

 午後は、特別活動における食育の授業づくりについての講義・演習を行いました。受講者同士で指導のアイディアを交換するよい機会となりました。


【講座の内容】
 1.講義「こどもの食育活動の充実に向けて」
          文部科学省初等中等教育局
           健康教育・食育課 食育調査官 山上 望

 2.講義・演習「特別活動における食育の授業づくり」
          県総合学校教育センター

           指導主事 長谷川 紘一


【講座の様子】

 

 

【受講者の感想】

・講義や演習を通して、自分自身で食育を進めていくための課題やアイディアを多く見つけることができました。

・食育推進における校内体制の整備の重要性を再確認し、他の受講者との意見交換により新たな視点も得られました。

・今回の学びで改めて学級の実態を把握しておくことの大切さを感じました。授業前の打合せを丁寧にし、学級の様子を把握してから授業に臨みたいと思いました。

・アレルギー対応や生徒への個別指導などの場面における連携や指導、また栄養教諭との連携について学びたいと思い、受講しました。今回の研修は、大変具体的な内容だったので、日常の職務に生かしていくことができそうです。

・他の受講者の指導のアイディアを知ることができました。また、ICTを取り入れた食育の必要性を実感し、実りある研修会でした。

C41体育の学びを支えるICT研修講座

7月30日(水)に、東京学芸大学 准教授 鈴木直樹先生を講師にお迎えし、C41体育の学びを支えるICT研修講座を開催しました。鈴木先生には、体育授業におけるICTの活用について、豊富な実践事例を基に、講義・実技をしていただきました。


【講座内容】
 オリエンテーション 「「体育における良質なICT活用を目指して」

 講義・実技 「主体的・対話的で深い学びを支える体育のICT利活用」
     講師 東京学芸大学 准教授 鈴木 直樹 氏                                                                                                                                     

【受講者からの感想】

・なんとなくICTを授業の中で利用すると運動量が少なくなると感じていたが、その逆で増加させることができるということが分かった。教員側が使用するアプリやツールを選択していくことが重要であると感じた。動画を撮影することは評価行為であり、目的に応じた撮影場所を生徒に選択してもらうことも大事だと感じた。映像のもつインパクトは強いため、視覚化や可視化するために動画やワークシートの共有、思考を図式化していくことは授業の中で行っていきたいと感じた。振り返り場面でスクールAIを使用すると生徒の思考が深まると感じた。 

・動画の撮らせ方を工夫することで、児童が自ら考え、行動することができると分かった。また、ICTを使うと時間がかかるので、あまり使ってこなかったが、ICTを利活用したほうが時間短縮になり、運動量が増えると分かった。単元の導入で運動を説明するときに、動画を見ながらみんなでルールを確認したり、単元の初めと終わりの運動の様子を記録しておくことで、学びの蓄積になり、評価に生かすことができると思った。ICTのさまざまな利活用を学ぶことができた。他の教科にも生かして、今後の授業づくりをしていきたい。

・知的障害のあるお子さんの体育を受け持っていて、ICTをもっと活用できたらと思い、受講しました。学習を積み重ねていくこと、取り組みや努力の経過を残したり、振り返ったりすることにとても有効であることが分かった。活用しやすいアプリやツールも教えていただけて、とても良かった。AIを活用した振り返りを行なっているときに、鈴木先生がAIに任せっぱなしにしているのではなく、何をねらうのかや導く方向性を示したりするのは教師の役目だと仰っていたことが印象的でした。便利なツールは増えていますが、子どもたちにどうなってほしいのか、体育を通してどのような学びをしてほしいのかを明確にし、それに沿った授業をより有効なICTという手段を伴って考えていきたいと思った。