開催した講座の様子

2025年7月の記事一覧

C36 技術教育研修講座【エネルギー変換の技術】

7月25日(金)に標記講座を開催しました。技術分野を担当する中学校および特別支援学校の先生方が受講され、技術分野の授業づくりについて学びました。

【講座の内容】

1.講義「課題発見、課題解決型授業の作り方」

2.実習「TinkerCadの基本操作について」

3.演習「計測・制御の演習について」
 

     

【受講者の感想】

・生徒にとって本当に意味のある学びとは何かを改めて考えさせられました。特に、課題を「発見する力」と「解決していく力」は別々の力であり、どちらも授業の中で意識して育てていく必要があるという話に強く納得しました。
・印象に残っているのは、「ニーズとシーズ」の考え方です。普段何気なく見ている日常の中にも、よく見れば困っていることや改善できることがたくさんあることに気づかされました。生徒にもこうした視点を持たせることで、より主体的な学びにつながると感じました。

・生徒用のワークシート、話し合い活動を実際に体験できたこととても嬉しく思います。
・実際の授業実践例として、マイクロビットやTinkerCADを活用した活動も紹介されていて、自分の授業にも応用できそうなヒントがたくさんありました。ただキットを作るだけでなく、「なぜこの機能が必要か」「どうすればもっと便利になるか」を考えさせる場面づくりが大切だと思いました。
・今後は、授業の中で「何のためにこの活動をするのか」という目的意識を生徒と共有しながら、技術を使って身の回りの課題を自分ごととして捉えられるような授業を工夫していきたいです。

・センシングについて、もっと時間をかけて勉強したいなと感じました。

・今回の実習・演習では、TinkerCADやブレッドボード、タコラッチミニ、micro:bitといった教材を実際に扱いました。これらのツールを自分の手で使ってみることで、普段の授業では気づきにくい細かな難しさや、生徒がつまずくポイントを体験することができました。
・特に印象的だったのは、自分でも手順が曖昧になったり、「この操作で合っているのか?」という不安を感じる場面が何度もあったことです。これはまさに、生徒が感じている戸惑いや不安と同じであり、教える立場として改めて学び直すよい機会になりました。
・教材やツールそのものの面白さはもちろんありますが、それをどのように授業の中に位置づけ、生徒にとって意味のある活動にしていくかが、教員としての工夫のしどころだと感じました。演習を通して、自分自身も“学ぶ楽しさ”と“つまずく難しさ”の両方を体験できたことで、今後の授業設計に一層実感をもって取り組めそうです。

D29 校内LAN講座[WindowsServerAD管理]

7月23日(水)に標記講座を開催し、県立学校から7名の先生方が参加されました。

Active Directory(AD)を活用した校内の情報資産を管理する方法について学びました。「仮想化技術」を用いてWindowsサーバーとWindowsクライアントを用意し、擬似的に学校内でのネットワーク環境の構築を体験しました。

【講座の内容】

 1章 ユーザー・グループの管理
 2章 アクセス権の設定
 3章 バックアップとリストア

【講座の様子】

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【受講者からの感想】

・ADが運用されているのは知っていましたが、具体的に何ができるのかがわかっていなかったので、詳しく知ることができてよかったです。

・今年度初めて管理者になったので、システムをわかりやすく、実技も交えて講義をしてくださったので、大変分かりやすかったです。まだサーバーをいじるのは緊張しますが、学校でまた復習したいと思います。

・サーバーのバックアップについて正しい知識を得られたこと、また誤って消してしまったデータの修復の仕方について特に参考になった。

C03中学校国語科授業づくり講座

7月9日(水)~10日(木)の2日間、標記講座を開催し、12名の先生方が受講されました。「主体的・対話的で深い学び」の視点で考える「読むこと」指導について学びました。受講者一人一人が新たな学びや気付きを得ることができ、今後の実践に生かしたいという前向きな感想が多く寄せられました。

【講座の内容】

1日目(7月9日)

午前:講義「読むこと」指導の授業改善Ⅰ

    ~「主体的・対話的で深い学び」の視点と学習状況調査から考える国語授業~

     青森県総合学校教育センター 指導主事 澁谷 尚志

午後:演習・協議「読むこと」指導の授業改善Ⅱ

    ~「主体的・対話的で深い学び」の視点での指導の振り返り~

     青森県総合学校教育センター 指導主事 澁谷 尚志

   講義・演習 ICTを活用した授業づくり

     青森県総合学校教育センター 指導主事 澁谷 尚志

2日目(7月10日)

午前:講義「深い学び」の実現に向けた国語科授業づくり

    ~文学的文章を読むことを中心に~

     宮城教育大学 教育学部 教授 児玉 忠

午後:演習・協議「深い学び」の実現に向けた単元づくり

     青森県総合学校教育センター 指導主事 澁谷 尚志

【講座の様子】

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【受講者からの感想】

・言葉による見方・考え方を働かせることの大切さが今まで以上に実感できました。そのために、指導事項を確認し、言葉に着目させることを言語活動として取り入れた単元構想が重要であることもよく分かりました。

・主体的・対話的で深い学びと個別最適な学びと協働的な学びの捉え方が曖昧だったため、自分の思考が今回の研修で整理できました。

・単元計画などに関しては、特に文章教材の授業で、指導事項を精選し、言語活動を設定した上で、生徒達にも単元の始まりにそれを示し、見通しをもって文章を読み進めさせたいと思います。

・KPTで自分の課題を改めて自覚することもできました。物語の授業づくりでは、自分がやってきたことに常に不安がありましたが、児玉先生のお話を聞いて、語り手に着目した授業づくりで自分がやってきたことにもつながっていたので、少し自信をもてたと同時に、子どもたちが夢中になるためにはどう工夫すればよいかということについてもヒントをいただくことができました。

・児玉先生のおっしゃっていた「心情の変化よりもっと深い変化の読み取りに迫れなければ文学を教材として扱う意味がない」というお話が非常に納得できました。生徒にとって価値のある授業づくりを目指していきます。

D20 教育相談(特別支援教育)研修講座

7月10日(木)標記講座を開催しました。
 幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方22名が参加されました。

 横浜国立大学 准教授 神山 努 氏 を講師に迎え、「本人・保護者の思いに寄り添う教育相談」「子供と保護者をポジティブな視点で支援する」というテーマで、ご講義いただきました。
 講義を通して、教育相談は1対1の相談活動に限定するものではなく、子どもと関わる全ての場面を教育相談と捉えることや、行動上の問題が顕在化してからの着手ではなく学校や学級全体に対する予防的支援が大事であることを学びました。そのための取り組みとして、児童生徒に育てたい行動を職員で共有し、ほめて、認めて望ましい行動を増やしていくSWPBS(学校規模ポジティブ行動支援)について演習を交え、ご教授いただきました。

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【受講者からの声】
・「不適切な行動をさせない」という発想より「適切な行動を増やす」ということに注力することが、子ども達にとっても指導する教師にとっても前向きな気持ちで持続可能な考え方だと思いました。
・生徒の行動に対し、その場しのぎで対応するのではなく、記録に残して分析する癖をつけていきたい。
・特別支援というと個別対応という印象を持たれがちだが、合理的配慮やユニバーサルデザインの視点からの支援で改善されることもあることを伝えていきたいと感じた。
・児童との関わり全てが、教育相談になっているという意識をもち、自分の言動に気を付けて日々関わっていこうと思いました。

C52 商業教育指導者講座

    7月8日(火)、9日(水)の2日間、商業教育指導者講座を開催しました。
 聴講を含め、12名の先生方が受講し、学習指導要領が求めるビジネスの視点を踏まえた授業について、講義・演習を通して実践のヒントを数多く得ることができ、大変有意義な講座となりました。

 【講座の内容】  8日 学習指導要領 教科「商業」について
                                          データに基づいたマーケティング意思決定
             八戸学院大学 地域経営学部地域経営学科
             特任教授 堤 静子 氏
          9日 世界一楽しい決算書の読み方
            -ビジネスを意識した簿記会計の指導法-
             株式会社 Funda 取締役COO 住永 匠 氏 
            主体的・対話的で深い学びを実現する授業デザインの構築

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【受講者からの感想】

  ・日頃から各科目において、評価基準についてとても悩んでいた。今回の研修を通して、3観点及び、その評価方法、基準について、学ぶことができたと同時に主体的な学び、対話的な学び、深い学びにつながる自分の授業改善についてイメージを持つことができた。明日から実践したい。

 ・感覚ではなく、データで分析をすることの重要性を学ぶことができました。思い込みや主観ではなく、客観的に物事を見ることができるため、今後実践していきたいと思います。クロス集計やピボットテーブルは現在持っている情報処理の授業で積極的に触れていきたいと思います。また、使うだけで終わることなく、本日学んだ回帰分析や分析ツールなどを通して何を分析するのか、データの相関関係はどうか、今後はどうするかなどを考えさせる授業を展開していきたいと思います。

 ・教科書や問題集に出てくるものをそのまま教材として使っていたが、今の高校生は八百屋が何かわかっていないと言われ教員ベースで授業をしてしまっているなと反省した。会計と簿記を同じ意味合いとして使用していたが全く別物であるとわかった。会計は英語やITと同じように全員に必要な教育である。自分の立場によって同じ財務諸表でも考え方が違うということ。多角的な視点を日ごろ授業内外で意識付けしたい。