10月28日(火)に、標記講座を開催し、12名の方が受講されました。講義「学習指導要領における伝統音楽指導」では、雅楽を聴いたり、唱歌で歌う活動を通して、伝統音楽の授業で育む資質・能力を捉えました。「表現から広がるこれからの学び」では、三味線に合わせ「秋田音頭」や「コキリコ」の民謡を歌ったり、「津軽じょんがら節」の三味線演奏を聴いたりして、郷土の伝統音楽について実感を伴った理解を深めました。午後は「さくらさくら」や「六段の調 初段」、「夏祭り」を教材として、箏の基本的奏法や唱歌について学びました。
[講座内容]
1 講義「学習指導要領における伝統音楽指導」
2 講義・演習「表現から広がるこれからの学び」
~我が国や郷土の伝統音楽を通して~
~唱歌や箏の活動を通して~
講師:梅屋楽器店 三味線講師 浅野 修一郎
箏講師 小野 玲子
【受講者からの感想】
・今回の研修では改めて伝統文化の素晴らしさや、生演奏の迫力や良さを実感した。民謡の発声一つにしても実演に叶うものはないと感じたし、三味線のバリバリ、ビリビリと伝わる空気感、箏を弾く際の指の動きなど、映像や音源では伝えられないものがあると感じた。
・講義では、伝統音楽の最終ゴールは何か(よさや愛着をもつこと)を確認することができました。また、学習指導要領に記載されている「音楽表現の共通性や固有性」を実感させるための授業例が非常に参考になりました。民謡の歌い方について、箏の演奏法の基礎、三味線の音色の魅力について実際に体験しながら学べることができて充実した研修でした。
・普段触れることが少ない音楽に触れられることは、インプットの機会が少ない教員にとって本当にありがたいと感じています。今回は実習ばかりではなく演奏を聴く時間がしっかりあったのが本当にうれしかったです。
10月27日(月)、28日(火)の2日間、標記講座を開催しました。小学校・中学校・特別支援学校の11名の先生方が受講されました。「特別の教科 道徳」の授業改善に向けて、基本となる考え方や様々な手法について、講義や演習を通して学びました。
【講座の内容】
1日目
・講義「考え、議論する道徳」の実現に向けて(全体会)
・講義・演習 ICTを活用したこれからの授業づくり(校種別)
・「考え、議論する道徳」の授業実践
(発表者)黒石市立黒石東小学校 教諭 菊池 哲子
県立弘前第一養護学校 教諭 髙橋 妹子
2日目
・講義・演習「考え、議論する道徳」の授業に向けた教材研究と発問
(講師)宇都宮大学 教授 和井内 良樹
・講義・演習「考え、議論する道徳」の授業構想(校種別)
【講座の様子】
【受講者からの感想】
・和井内教授の貴重な授業動画や指導案を拝見することができました。児童の机の配置、カードを使って順番を決めるやり方、発問の仕方、板書の書き方の手法等、丁寧に教えていただきました。私は、特別支援学校の教員なので、全てを真似することはできませんが、教師も子供とともに考える姿勢を大事にして、問題意識を共有していきたいと思います。
・道徳に対して、あれをやってみたい、これをやってみたいということが増えました。板書や発問、教材研究など、他の先生方の考えを聞いたり、センターの先生方から教えていただいたりと、大変充実した2日間でした。自分の学級の子供たちの実態を把握しつつ、新たなことに挑戦したいという意欲が湧きました。
・私の悩みは、子供の考えを深めさせる発問ができないことでした。しかし、今回の講座では様々な発問の仕方の他に、切り返し、問い返し、揺さぶり等の補助発問の重要性についても学ぶことができ、悩みが解決しました。これからの授業に生かし、発問を吟味し続けたいと思います。
・中堅研の授業研究で道徳を行いたいと考えているので、それに活かしていきたいです。また、日々の道徳の授業においても「授業づくりシート」を活用することによって、教材ありきではなく、内容項目・実態ありきの授業をしていきたいと思います。
10月28日(火)に標記講座を開催しました。
淑徳大学 教授の池畑美恵子先生をお招きし、「発達支援と教材教具について」と題して午前・午後を通して御講義を頂き、その後、演習「発達を促す授業の検討」を行いました。
発達の流れを理解するとともに、発達を促す教材教具の活用について学ぶ良い機会となりました。
【講座の内容】
・講義、演習「発達支援と教材教具」
講師 淑徳大学
准教授 池畑 美恵子 氏
・演習「発達を促す授業の検討」
(受講者の感想)
・教材の系統性は、著書で読んだことがあったが解説があったことでより分かりやすく勉強できた。また教授法に関して、用意すべき課題のステップやメッセージの出し方が参考になった。質のステップの変え方をいろいろ聞けてよかった。
・教材教具の活用の本来の意味とは、できることだけが目的ではなく、子どもの実態やつまづきが発見できることや教材があることで関係形成の糸口が見えることであることを学んだ。
・展示されていた教材が、そのまま使えそうなものもあり、真似て作ってみようと思った。そして、こどもの教材に対する反応を見極める必要があることから動画を撮るなどして丁寧に観察、見極めをしていきたいと思った。難しそうではあるが、メッセージの出し方も意識していきたい。
10月20日(月)C23 学びを実感させる理科実習講座[天体観察]を開催しました。NPO法人星のソムリエ機構理事の甲田昌樹氏を講師に迎え、天体望遠鏡の仕組みや基本操作、観察方法、最新のおすすめ望遠鏡(スマート望遠鏡)やプラネタリウムアプリの活用などの研修を行いました。当日は雲の影響もあり、惑星や恒星の観察を実際に行うことができませんでしたが、プラネタリウム室で、受講生に実際に操作体験してもらい、授業への導入方法を検討しました。受講された先生方は、講義・実習を通して、天体観察の授業への導入や児童・生徒の宇宙に対する興味・関心を抱かせる授業の工夫について探究することができたものと思います。
〈受講者の感想〉
・学校での星空観察会やオンライン観察会にスマート望遠鏡を活用したいと考えており、「初心者でも気軽に天体観測ができる」と感じた。
・プラネタリウムを操作する機会があり、星の動きを見ることができ、地点によっての動き方の違いを理解することができた。
・天体望遠鏡の仕組みやセットの仕方を学び、天体観測の奥深さを改めて知ることができた。
・地学だけでなく様々な分野が融合していると感じており、学んだ内容を生徒に教える際に役立てたい。
・天体望遠鏡を実際に授業で活用することは難しいが、赤道儀の構造などを学習することで天体の見かけの運動について考えさせることができると感じた。
10月10日(金)に、標記の講座を開催いたしました。 県内の小・中学校及び特別支援学校の先生方計14名にご参加いただき、子供たちの思考を深める発問に焦点を当てた講義や演習を実施しました。受講者同士が活発に意見を交換し、体育の授業づくりについて理解を深める機会となりました。
【講座内容】
・講義・協議「良質な体育・保健体育授業を目指して」
・講義・演習「思考力を高める体育・保健体育科の授業づくり」
(講師) 東京国際大学 教授 今関 豊一 氏
【受講者の感想】
・思考力を中心とした授業展開については、ここまで深く考えて実践することがなかったのでとても勉強になりました。特に、生徒の考えや発言を綿密に予想して組み立てることや苦手な生徒が分かる学習課題の設定、指示など今まで行き届いていなかった部分に気づくことができました。今までは、配慮していたつもりで授業を行っていましたが、改めて授業づくりの重要性に気付かされました。また、よかれと思って設定していた抽象的な学習課題や発問に関しても、場面を想定した発問をするなど、生徒が自分ごととして思考できるものを準備することの重要性を感じることができました。
・私はこれまで、思考力を高める体育ができていなかったと感じました。具体的には、教師側から技の指定ややり方を教えているというのがこれまでの体育でした。しかし、今回の研修において、代表者の指導案をもとに思考力を高めるための発問・課題・体育の取り組ませ方・振り返りの方法を学び、少しではありますが、思考力を高めるための方法が見えてきたと感じました。中でも、発問一つで、児童が自発的に考え、体育に取り組めることと実践してからの振り返りの方法については自分でも実践できると感じたため、組み込んでいきたいと思います。
10月10日に標記講座を開催しました。
午前は、認定こども園白ゆり幼稚園様で、保育参観を行いました。
午後は、東海大学児童教育学部の寳來生志子准教授をお招きし、幼保小の架け橋プログラムについて、「みんなで伴走し、育てよう!青森の子どもたち~架け橋期の教育を考える~」と題してご講義いただき、その後、保育参観をもとに、園児の学びの姿について協議しました。保育者と小学校教員とが、幼児教育と小学校教育の学びのつながりについて理解を深める、貴重な機会となりました。
【講座の内容】
・保育参観~保育活動の実際~ 認定こども園白ゆり幼稚園
・講義・演習 幼保小の架け橋プログラム」について
「みんなで伴走し、育てよう!青森の子どもたち~架け橋期の教育を考える~」
講師 東海大学 児童教育学部
准教授 寳來 生志子 氏
・この研修で得た学びを、全職員で共有し、明日からの保育に活かしていきたいです。また、架け橋期の取組について、保育参観などの機会に保護者に向けて発信していけたらと思います。
・講義の中で「子供自身が興味関心を持っているとき、その子の持っている最大限の力が発揮される」というお話は、特別支援教育と共通していると感じました。幼・保・小が連携することで、スムーズに小学校生活に移行できることがよくわかりました。
・この研修を通して、子供の学びには安心できる場、自由に発言できる場、自分のありのままを表現できる場が必要で、子供自身が考え行動する力は、幼少期に身に付ける必要があると改めて感じました。
10月6日(月)標記講座を開催しました。25名の先生方が受講されました。
午前は、「主体的・対話的で深い学び」につながる授業デザインということでMicro-Teachingを行い、受講者同士での振り返りや授業者自身が意識した視点での振り返りを行い、深い学びにつながる授業づくりのポイントについて考えを深めました。
午後は、文教大学の阿野 幸一教授に講義をしていただきました。目的や場面、状況などの設定の大切さや、小・中での指導のポイント、評価の仕方、読むことの指導方法など、様々な内容についてお話をしていただきました。どの内容も実践へのヒントが詰まっており、現場ですぐに生かせることばかりでした。あっという間の3時間でした。
【講座の内容】
・「主体的・対話的で深い学び」につながる授業デザイン
青森県総合学校教育センター 指導主事 長谷川 紘一
・生徒のやる気を引き出し、英語力を伸ばす英語の授業づくり
文教大学 教授 阿野 幸一
【講座の様子】
【受講者の感想】※一部抜粋
・教師側の仕掛けがいかに大切かということを学んだので、もう一度自分の授業を見直してみたいと思いました。また、プラス評価をすることでやる気を引き出すことの重要性を学ぶことができました。最後に紹介していただいた音読法は、すぐにでも実践してみたいと思います。
・1日の講座を通して今後の英語授業づくりの参考になることばかりだったので、より教材研究を進めていきたいと思いました。
・Goalを見据えた授業の組み立て方やReadingの方法についてヒントを得ることができました。Readingの方法は早速実践しています。
・授業づくりの新しい方法や視点について学ぶことができました。新しいことを学ぶだけでなく自分が行っていることのねらいやポイントを再確認できたり、いろいろな年代の英語教員との交流を通して刺激をもらうことができました。
・日本人同士だから英語を使ってコミュニケーションする理由がないのではなく、英語を使って、普段聞くことができないことを聞き、仲間のことをよく知る機会にするという阿野先生のお話を聞いて、元気をいただきました。
10月10日(金)に標記講座を開催しました。小学校1名、高等学校4名、特別支援学校2名の計7名の先生方が受講され、Web会議システムを使ったオンライン授業の仕方、動画共有サービスやクラウドサービスの活用について学びました。
【講座の内容】
1.「個別最適な学びの実現」とオンライン授業
2.オンライン授業における著作権
3.Web会議システムを活用したオンライン授業
4.動画共有サービスを活用したオンライン授業
5.クラウドサービスを活用したオンライン授業
【講座の様子】
【受講者の感想】
・どこの学校にもいる不登校児童や緊急時のオンライン授業での対応の仕方がよくわかった。不登校児童に対して、オンライン授業はまだ実施していないが、学校でも少しずつできることに挑戦しようと思った。その方法がわかったので、どんどん動いていきたい。
・知りたいと思っていたことを知ることができました。今後オンライン授業を活用し、生徒個人に合った授業を行っていきたいと思います。
・オンライン授業の一通りのイメージを体験でき、とても勉強になりました。
・授業内容を1回で理解できない生徒や前時の振り返り、単元の振り返りなど動画の作成を通じた情報資産の作成に活用できたらと考えるに至りました。
10月8日(水)、標記講座を開催いたしました。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の先生方40名が参加されました。
早稲田大学大学院 教授 髙橋 あつ子先生を講師に迎え、「通常の学級における学びのユニバーサルデザイン~学びの多様性に応える授業づくり~」というテーマで、演習を交えながらご講義いただきました。講義では、児童生徒の多様な学びを保障するUDLの考え方やUDLの視点を取り入れた授業づくりについて、事例の紹介や演習を交えながら分かりやすく解説しただき、その後、参加された皆さんは、それぞれ担当している授業の学習プランを作成いたしました。
講座を通して、これまでの自身の授業を振り返るとともに、明日からの実践に生かしたいと大変好評でした。
【受講者からの感想】
・「学び方」を選択することというのがとても新鮮で、実践するには若干勇気がいりますが、子供たちの学ぶことへの
ワクワク感が増えそうだと感じています。
・当たり前だと思っていた教師主導の授業が、変えられると気が付いたことが良かったと思っています。もっと児童の
学び続ける力をつけるためには、自分がサポートにまわり、時には今日学んだことを生かして、児童に委ねることが
必要だと感じました。
・「子供が自分に合った学び方を選択し、学びを進めることで、主体的に学ぶ姿に変わっていく」という話がとても
印象的でした。
・UDLの考え方で授業を組み立てるための発想の転換はとても難しかったですが、演習を通して、学習中の子供たち
の活動や行動を具体的に考えることができました。
令和7年10月7日(火)に【B16県立学校臨時講師等研修講座Ⅱ】を実施しました。高等学校7名、特別支援学校4名、臨時養護助教諭1名が参加し、「教職員の服務規律について」、「情報セキュリティについて」、「生徒理解について」の講義・演習を通して、教職員としての心構えとなる基礎・基本を学びました。また、研修後半からは各分科会に分かれ、専門的な知識の習得に励みました。
【講座の様子】
【受講者の感想】
・職務中は当然ながら、普段から教員としての自覚を持ち信用を損なう様なことをせず、全力で仕事に取り組むべきだと再確認した。生徒理解のためには、生徒の話をどの様に聴くと良いのかを具体的に体験し良く分かりました。傾聴の方法を詳しく知ることができて良かったです。また、分科会では、芸術としての書道の評価についての疑問点などお聞きすることができて良かったです。
・服務規律では、教師として責任ある行動をしなければならないと感じました。自分の生活を見直し、教育する立場として意識していきたいと思います。情報セキュリティでは、生徒個人だけでなく家庭状況や成績、また保護者の職場などの情報ももっているということを意識し、外部に漏れないよう細心の注意を払うことが大切だと学びました。外部に漏れることで生徒だけでなく生徒の家族をも危険に晒してしまうということを念頭に危機管理をしていかなければと思います。
・生徒理解については、集団としての目標は1つとしてもそこに至るまでの1人1人の課題や今達成すべきことは違うので、それぞれのニーズをしっかりアセスメントしていきながら個々の計画作成にあたる必要があると感じました。また平等と公平についても理解できましたので、今後の指導に活かしていけたらと思います。校種ごとの分科会では、現在自立活動中心で授業を行っていますが、自立活動が生徒が今後生きていく中で大切な授業なこと、生徒の可能性を引き出せる授業だと感じ、今後の授業の組み立てや検討をペアの担任の先生方と協力していきながら行っていきたいと感じました。