開催した講座の様子

令和3年度 7月

C50農業教育指導者講座

 7月8日(木)、9日(金)の二日間、農業教育指導者講座を開催しました。
 一日目は、県農林水産部農林水産政策課の石川邦彦主幹と県立五所川原農林高等学校の工藤清寿校長から、本県農林水産業の現状や施策、農業教育についてご教授いただき、教師の指導力向上と農業教員の在り方を考えることができる内容でした。また、農業教育における1人1台端末のタブレットPC活用について演習を行いました。
 二日目は、地方独立行政法人青森県産業技術センターりんご研究所とオンラインで接続し、品種開発部の後藤聡部長より「りんご研究所における地域農業振興への取組み」についてご教授いただきました。その後、弘前市にある株式会社ヒロサキを訪問し、専務取締役の藤村義美氏より「地域農業振興への取組」についてご教授いただきました。講義を通して、農業に関する技術や本県農業の方向性について理解を深めることができました。
【講座の様子】
  
  

【受講者の感想】
・県の取組として、あおもり型農泊や冷凍食品産業振興事業など大変興味深い事業が展開されていることを知り、とても参考になった。これらの情報を頭に入れながら、教諭として青森県の人財育成に貢献していきたい。
・教育者自身の生き方や人間性が、教師像に大きく影響するのだと思いました。自分にも生徒にも厳しく、思いやりのある教育者をこれからも目指します。
・今後導入されるGoogleWorkspaceを実際に扱うことができ、様々な活用方法を実践できると感じた。テキストマイニングは課題研究のアンケート調査で是非活用していきたい。
・新品種の開発には、長い年月と労力が必要になり、それ以上にたくさんの人の想いが積み重なってできたものだということを学びました。そういった想いを生徒に伝えることで、実習を大切に扱っていくように指導していきたい。
・商品開発のノウハウ、経営の知識、そして地域の雇用問題まで考えながら事業展開している意識の高さ、アンテナの高さに感銘を受けた。

C22 時間的・空間的な関係を探究する理科野外実習講座[地学]

 7月7日(水)C22 時間的・空間的な関係を探究する理科野外実習講座[地学]を青森市及び北八甲田等の研修地で開催しました。県立郷土館学芸課長の島口天氏を講師に迎え、青森市鶴ヶ坂露頭で海に流れ込んだ八甲田火砕流を観察し、新城露頭ではダンゴ石を採取しました。その後、合子沢川沿いに車窓から火砕流堆積物を観察しながら城ヶ倉大橋に移動し、柱状節理が発達したデイサイト溶岩を橋の上から観察しました。酸ヶ湯インフォメーションセンターでは、立体地形模型に映し出されるプロジェクションマッピングで北八甲田火山群の成り立ちを確認し、最新の火口跡である地獄沼、硫黄岳溶岩の上にできた湿地帯にある睡蓮沼、カルデラ地形とカルデラ湖の名残である田代平・田代湿原へと場所を変えながら研修を行いました。受講された先生方は、講義・観察を通して、北八甲田火山群の形成過程についてじっくり学び、考えることがことができたものと思います。


  
  
  

〈受講者の感想〉
・この講座で学んだ内容と関連づけて、火山の形とマグマの粘性の高さの関係、火山噴出物や火成岩に関する授業を展開できると思う。また、採取したダンゴ石を生徒に触らせて、火山に対する意識や興味・関心を高めたい。
・とても有意義な講座で、十和田や八甲田の火山群に対しての理解を深めることができました。
・観察場所で撮影した写真等を、地層や火山のでき方、火山活動に関する地域の大地を教材とした授業に活用したい。昨年度に引き続き参加したが、身近な火山や地層・岩石について、新たな知識を得ることがでた。
・1年生の地層や岩石の学習に関する生きた教材に触れることができた。また、地域の地形の成り立ちがわかれば、ハザードマップの作成や縄文遺跡群の調べ学習など幅広い分野に活用できると感じた。

D18 自立活動研修講座

 7月8日(木)、標記講座を開催しました。
 小学校・中学校・特別支援学校の22名の先生方が受講しました。
 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 主任研究員 北川 貴章 氏 を講師として「自立活動の指導の基本的理解」というテーマの下、講義・演習をオンラインで行いました。児童生徒の姿から、客観的に「事実を捉えること」とは、どういうことなのかを演習を通して体感しました。また、午後の後半で行われた協議「自立活動の指導の充実に向けて」では、グループに分かれ、児童生徒の指導の経過や指導上の課題(悩んでいることなど)について、情報を共有し、対応策を検討することで、日頃の実践を振り返る機会となりました。
   
【受講者の感想】
・児童の実態把握や課題から目標の設定などを見直すことに生かし、前期の反省から後期の計画を立てる参考にしたい。また、用語や自立活動の意味なども改めて理解することができた。
・自立活動について、今までは苦手なところや不得手にしている部分を伸ばすことだけを考えていたが、好きなところや得意なところを伸ばしていくというのも学び、今後の指導に生かしたい。
・児童生徒の実態が似ている先生方と協議できたので、似ているような悩みを共有できたり、詳細なアドバイスをもらうことができたりしたので参考になった。すぐに取り入れられそうなアイディアもいただいたので明日からの実践に生かしていきたい。

C05 主体的・対話的で深い学びを実現する国語科言語活動実践力アップ講座

7月1日(木)、2日(金)の2日間、主体的・対話的で深い学びを実現する国語科「言語活動」実践力アップ講座が開催されました。受講された先生は、2日間の研修でたくさんの言語活動例に触れ、付けたい力に応じた言語活動の在り方について考え、授業改善の視点を広げることができました。また2日目は、講師にデーリー東北新聞社の粒来和成さん、青山友子さんをお招きし、「実生活で生きる言語能力」に関して御講義いただきました。粒来さんからは新聞記者という記事を書く立場からの言葉に対しての考え方や記事を書くための視点等を教えていただきました。、青山さんからは全国15社の地方紙を使っての一枚の新聞づくり「まわしよみ新聞」の演習を通して、新聞を読むことの楽しさや新聞を通して生まれる対話の楽しさを教えていただきました。

  
【受講者の感想】
・演習で多くの言語活動に触れ、指導の可能性が広がったと感じた。タブレット活用も取り入れていきたい。
・言葉を使った表現を専門としている新聞記者の生の声には説得力がありました。教材として新聞を活用することの魅力や効果を実感しました。
・校種別の言語活動のモデルづくりや実践例を知ることができて勉強になりました。
【講座内容】
1 講義(主体的・対話的で深い学びを実現する言語活動の実践)
2 講義(子どもの成長に応じた言語活動の実践)
3 演習(言語活動のモデルづくり[話すこと・聞くこと])
4 講義・演習(実生活で生きる言語能力)
  講師 デーリー東北新聞社 論説副委員長  粒来 和成  様
               読者コミュニケーション部次長  青山 友子 様
5 演習(言語活動のモデルづくり[書くこと])

C12中学校数学科教育講座


 7月1日(木)、21名の先生方を受講者として迎え、標記講座を開催しました。
 最初に、国立教育政策研究所 教育課程調査官 水谷尚人先生が「子どもの資質・能力を育む授業」と題して、改訂された学習指導要領や評価の在り方、数学的活動等の一層の充実等について、全国学力・学習状況調査問題や実際の授業事例を交え、オンライン形式で講義・演習を行いました。その後、むつ市立川内中学校 教諭 田中早苗先生による実践発表をとおして、主体的・対話的で深い学びの視点による授業づくりについて理解を深めました。受講者は田中先生の実践や水谷先生の助言から、今後の授業改善に向けた視点を持ち帰ることができました。
【講座の内容】
講義・演習「子どもの資質・能力を育む授業」 教育課程調査官 水谷尚人先生
発表・協議「「主体的・対話的で深い学び」の視点による授業実践」 むつ市立川内中学校 教諭 田中早苗先生
【受講者の感想】
・今年度から評価の仕方が変わり悩んでいましたが、講義を通してポイントとして意識すればよい点が分かりました。また、定期的に自分のことを振り返り、授業で身に付けさせたい力や目指す生徒像などを意識した指導をしていきたいと思います。
・田中先生の教材研究の熱意に刺激を受けました。構想を持つだけでは何も子どもに還元できないので、実践することの価値の大きさを当然の事ながら再度、強く感じました。
・大学時代に著書を読ませていただいた水谷先生に講義していただき、見出されたものがたくさんありました。今回得たものを生かして日々の授業改善に繋げていきます。