開催した講座の様子

令和3年度 6月

C15 小学校理科実践力向上研修講座

6月14日(月),15日(火)の2日間,標記講座を開催し,7名の受講者が参加されました。
 この講座は,観察,実験や演習を通して,理科を指導する小学校教員としての指導力の向上と授業改善への意欲を高めることをねらいとして開催しました。
 理科の授業改善についての講義,観察,実験の工夫,プログラミング学習等幅広い内容を取り上げ,理科を指導する教員としての実践力向上を図る内容としました。
 日程と内容は,以下のとおりです。
 【1日目】午前:講義「理科の授業改善の視点」
         講義・実験「観察・実験の工夫~A物質・エネルギー~」
      午後:講義・実験「観察,実験の工夫~A物質・エネルギー~」
         講義・実験「問題解決の力を育む観察,実験」
 【2日目】午前:講義・実験「観察,実験の工夫~B生命・地球~」
      午後:講義・実験「理科におけるプログラミング学習」

 

 
【受講者の感想】
・身近な材料を用いて、様々な実験ができて参考になった。タブレットやスマホを使うこ
 とで、記録したり発表したりすることができるので、すぐにでも真似していきたい。
・実験をする側になってみて、改めて子供たちが理科が好き、実験が好きな理由が分かっ
 た。実験だけでなく、問題解決の過程に沿って授業を計画することの大切さが分かっ
 た。
・考えさせるための課題、振り返りの視点から、実験が楽しいだけでは終わらないものだ
 と感じた。

C04 主体的・対話的で深い学びを実現する高等学校国語科授業づくり講座

 6月21日(月)・22日(火)に「主体的・対話的で深い学びを実現する高等学校国語科授業づくり講座」が行われました。1日目は横浜国立大学の髙木展郎名誉教授による講義・演習「主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくり」を実施しました。新学習指導要領の内容をふまえた授業づくりについてお話しいただき、年間指導計画の作成を行いました。2日目は前日の髙木教授の講義を受けて、学習指導案(単元指導評価計画)の作成を行い、さらにグループで授業づくりの工夫や学習評価について意見交換を行いました。
【講座内容】1日目 講義・演習「主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくり」
      2日目 講義・演習・協議「主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善」
 
  
【受講した先生方の感想】
・教師主体ではなく生徒主体の授業をしなければならないとわかっているつもりだったが、今回の研修で考えを改めてもっと「問い」を磨こうと思った。
・生徒に身につけさせたい力から授業(単元)を考えるというサイクルを取り入れていきたい。
・単元の指導案を書くことで、実際に行うことがイメージでき、より深く考えることができた。
・自分ではきちんと作成できた手応えがなかった学習指導案も、他の受講者の方と見せ合うことで改善点がわかったので、有意義だったと思う。

C03 中学校国語科授業づくり講座

6月15日(火)~16日(水)に標記講座を開催しました。
 1日目午前は講義「学習指導要領に基づいた「読むこと」指導の授業改善」を行い、青森県の生徒の課題から見通しをもった学習指導が大切であることを確認しました。
 1日目午後は昨年度に引き続き、青森市立南中学校の古澤順子先生の発表「付けたい力と「主体的・対話的で深い学び」を関連付けた国語科教育の実践」から、マトリクス表から学習課題を設定することによって、主体的に学ぶ生徒の育成を目指した実践発表をお聞きすることができました。
 2日目午前は岩手大学の藤井知弘教授による講義「学習指導要領に基づいた「読むこと」指導の授業改善」で、「読むこと」指導の考え方や先生方の授業の悩みの解決に向けたアイデアをお聞きすることができました。
 1日目午後の後半と2日目午後は演習・協議「付けたい力と「主体的・対話的で深い学び」を関連付けた「読むこと」指導の授業構想」で、授業づくりについての協議、タブレット活用や評価規準を設定した単元計画を作成しました。
 
【講義の内容】
6月15日(火)
・講義 学習指導要領に基づいた「読むこと」指導の授業改善
・発表 付けたい力と「主体的・対話的で深い学び」を関連付けた国語科教育の実践
・演習・協議 付けたい力と「主体的・対話的で深い学び」を関連付けた「読むこと」指導の授業構想
6月16日(水)
・講義 学習指導要領に基づいた「読むこと」指導の授業改善
・演習・協議 付けたい力と「主体的・対話的で深い学び」を関連付けた「読むこと」指導の授業構想

  

【受講者の感想】

・「主体的・対話的で深い学び」は子どもの視点であり、そのための見通しと振り返り、考えの形成の必要性を改めて強く感じた。
・古澤先生の実践発表の「問いからスタートする読みの学習」がとても興味深かった。生徒が自分の疑問にむけて学習する姿は、まさに主体的な姿だと思った。
・藤井教授の講義で学んだ「生徒の目線でつくる」「教師が教えすぎない」「学習者に思考させる」など、授業づくりのポイントを大切にしていきたい。
・協議では他の先生方と悩みが共有でき、これからの授業改善へのヒントをみつけることができた。

C08 社会科教材開発講座


622日(火)、23日(水)、標記講座が開催され、県内各地から7名の先生方が受講しました。1日目午前、東北学院大学准教授 黒坂 愛衣先生による「市民社会の問題としてのハンセン病問題」と題しての講義、2日目午前、国立療養所松丘保養園入所者自治会 会長 佐藤 勝氏による「ハンセン病の歴史・ハンセン病を経験して」と題しての講話を踏まえて、ハンセン病問題と人権教育を教材化するための演習を行いました。
  

【受講者の感想】

・「ハンセン病患者について我々が知らないこと自体が問題」という言葉が印象的であった。政府が文明国を目指し、政策でハンセン病患者を隠そうとしていたため、関心を抱かなかったし、差別が隠されていた。また現代においてもハンセン病の差別がやまないことに驚いている。本当にハンセン病を含め、マイノリティを恥じることのない社会を創っていきたい。

・実際にハンセン病患者だった佐藤勝さんの話は、強く心に届くものだった。療養所が青森市の身近な場所にあることすら知らなかった。また、今回の研修を終えて「療養所が存続している理由」こそ、日本にハンセン病への関する根強い差別と偏見があることを物語っていると感じた。らい予防法が廃案され、ハンセン病国賠訴訟でも国が敗訴したにもかかわらず、社会復帰できない方々が多い。そこには、これまでのハンセン病に関わる歴史が横たわっている。元ハンセン病患者が社会の中で生きていけなくなってしまったことこそが、問題を提起していると感じた。また、医療関係者の家族にも、コロナいじめや差別、偏見があることに佐藤さんは憤っていた。ご自身の講演活動を振り返り、やるせない思いになったことであろう。だからこそ、私たち教育者が草の根的に授業や教育に取り組んでいく必要がある。今回、佐藤さんの強い生き方、人間としての尊厳を求める姿勢に感動した。

B10 道徳教育推進教師研修講座

 6月22日(火)~23日(水)の2日間、道徳教育推進教師研修講座が開催されました。受講された先生方は、「道徳教育のコーディネーター」となるための視点と、「道徳の授業、各教科等での道徳のアドバイザー」となるための視点について理解を深め、自校の特色を生かした道徳教育に向けた実践力を磨くことができました

 2日目の午前は、文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官 浅見 哲也氏のオンラインによる御講義が行われました。スクリーン越しの講義でしたが、豊富な事例を基に道徳教育全体について御教授いただきました。

  

【受講後の感想】

・道徳教育のコーディネーター、アドバイザーになるための心構えが今回できたと思います。この研修に参加する前は、推進教師として何から取り組むべきなのか悩んでいましたが、方向性が見えてきたように感じます。全教職員が協力して、道徳教育を進められるように、先頭に立って進めていきたいです。

・浅見先生からは、「全教育活動を通じて行う道徳教育」と「道徳教育の要となる道徳科の授業」についてなど、自分自身の中で分かっているようで曖昧だった部分等を分かりやすくお話ししていただき、大変勉強になりました。 特に、「教師としての指導の意図」を明確にすることが、授業のねらいから逸れていくことを防ぎ、子ども達が「深い学び」へ向かっていくのだと感じました。今後は、授業に対する私自身の指導の意図をより明確にし、子ども達の学びを深いものにできるよう、実践を重ねていきたいです。

・演習では、自校の弱点をもとに、道徳推進教師としてどんなアプローチができるのか考えることができました。 同じグループの先生方も小規模校で同じような状況だったので、アイディアや考え方を共有することができました。