開催した講座の様子

令和4年度 8月

D13 今日から始める不登校対策研修講座

8月31日(水)今日から始める不登校対策研修講座を開催しました。受講者は、小学校7名、中学校9名、高等学校13名、特別支援学校2名、研究員2名、聴講者2名、合計35名でした。はじめに「不登校児童生徒の理解・対応とチーム連携」の講義を聴き、不登校児童生徒の現状や組織的対応について理解を深めました。また、「不登校児童生徒への事例対応」の演習・協議を通して、各校での対応について情報交換するとともに、効果的な対応方法について協議しました。また、講師の相馬誠一氏から具体的な助言をいただき、非常に有意義な時間だったようでした。
【研修内容】
講義「不登校児童生徒の理解・対応とチーム連携」
演習・協議「不登校児童生徒への対応事例」
 東京家政大学・同大学院 名誉教授・客員教授 相馬 誠一 氏

  

 
【受講者からの感想】
私はこれまで不登校対策というと,未然防止のために何をするか,もしそうなってしまった場合にどう対応していくかということだけに主眼をおいてしまっていました。しかし,やはり一番大切なのは子どもがどういう状況にあるかということをしっかりと把握することであると気づきました。アセスメントをきちんとして,生徒の抑うつ感を調べてみたいと思います。
・同じ校種での演習は、同じ悩みを抱える分、共感できることが多く、よかったと思いました。また、同じような組織環境だからこそできるアドバイスもあるので、他校種との連携も大事ながら、同じ校種で演習できたことはよかったと感じています。

C37小学校体育科研修講座

8月30日(火)標記講座を開催しました。小学校の先生方13名が受講され、講義や実技を通して、表現運動系の特性や魅力を生かした授業づくりについて学びました。

【講義の内容】
1 講義「主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善」
2 講義・実技「表現運動系の特性や魅力を生かした授業づくり」
  (講師)東北文教大学短期大学部 講師 鈴木 純   

  

  
【受講者の感想】
・出来た・出来ないは別として、表現運動はみんなが楽しめる領域だと感じました。そんな楽しさを子供たちに伝えたい。
・児童がより楽しく、没入して活動できそうなアイディアをたくさんいただけたので早速活用して学習指導を行いたい。
・表現運動系の特性を改めて自分なりに考えるとともに、普段の授業を振り返って表現運動の特性と魅力を生かし切れていない自分に気付くことができました。
・個・ペア、全体での活動や道具(シフォンスカーフ)を使った活動があったので、難易度を変えて学年問わず実施できると感じた。大人でも楽しく活動できたので、子供たちはもっと楽しめるのではと思い、早く実践したい。

C09 高等学校地理歴史科公民科教育講座

 8月23日(火)、24日(水)、標記講座を開催し、県内各地の高等学校、特別支援学校の13名の先生方が受講しました。新科目「地理総合」や「公共」についての理解を深める講義・演習、ICTを活用した授業づくりの演習を通して、新学習指導要領で求められている「指導と評価の一体化」についての考察を深めました。

 

【講座の内容】

1日目 
 講 義   資質・能力を育む「地理総合」の授業づくり
        講師 文部科学省初等中等教育局 教科調査官 中嶋 則夫 氏

 講義・演習 ICTを活用した授業改善の視点

2日目 
 講 義     主権者を育てる「公共」の授業デザイン

        講師 明治大学文学部 特任教授 藤井 剛 氏

 講義・演習 資質・能力を育む授業づくりに向けて

 
 

【受講者の感想】
・改めて新教育課程の目指すところについて考えることができた。今年度はまだ新課程の科目は担当していないが、来年度からは実際に担当することになると思うので、それに向けてしっかり準備しなければならないと改めて気づかされた。
・新学習指導要領の内容を理解することはとても大切だが、背景には生徒の資質・能力 を育むことを忘れないように今後も授業改善に努めていきたい。
・「教え(すぎ)ない授業」を実践しないといけないのかなということでしょうか。生徒が動く、そして社会に興味・関心をもってもらえるような科目であるように授業をつくりたいです。
授業デザインも重要であるが、教科内で評価方法を話し合い統一することが大事だと感じた。今まで以上に評価を細分化・明確化し、学習後の目指す生徒像につながるような評価方法の構築が必要であると感じた。また、学習内容を精選しながら授業実践を教科内で積み重ねて共有し、改善する取り組みも必要であると感じた。

C45 高等学校英語科言語活動実践講座

 8月30日(火)、31日(水)、高等学校英語指導法改善講座を開催しました。統合的な言語活動を重視した授業づくりに向けて、実践的なアプローチを体験しながら学びました。また、「森→木→森」の展開で授業展開を考え、議論することで、より実践的な視点で理解を深めることができました。
【1日目】 
 講義・演習「英語指導法の改善に向けて」
    講師:上智大学 教授 和泉 伸一
【2日目】
 講義・演習「統合的な言語活動と重視した授業づくり」
    講師:県総合学校教育センタ- 指導主事 白坂 淳美

  
【受講者の感想】
・指導と評価の一体化は各単元ごとに生徒を成長させることにつながる考え方であると感じた。
・授業でのティーチャートークが生徒のインプットにつながるように、自分自身の英語力のブラッシュアップも必要だと感じた。
・CLILの理論をしっかりと学び、その理論を基に生徒目線で様々な活動をすることができてよかった。
・「森→木→森」のアプローチを実際に受業に組み込むことを考えてみると、普段の受業で実践していることが整理され、同じ活動でもテーマや視点を変更して、「森」の活動が「木」の活動になったり、その逆もあって、授業構成が新鮮に感じられた。
・学校に戻って、色々と仕掛けを作って授業を行いたい。
・生徒に合ったティーチャートークをするために自分の引き出しをもっと増やしていかなければならない。
・事前にしっかりと指導計画を作成することの重要性を理解できた。

C14 高等学校数学科教育講座

 8月31日(水)、C14 高等学校数学科教育講座 を実施しました。
 講師として、東京学芸大学大学院教育学研究科教授の西村圭一氏をお招きし、講義を
していただきました。西村教授による講義は、今後の数学科教育に必要となる知見が数
多く得られる構成となっており、熟練されたプレゼンテーション技術も相まって、受講
者の心に残る学びの多い1日となりました。

講義・演習「数学における探究的な授業について」
講義・演習「仮説検定の考え方」
 (講師)東京学芸大学大学院 教育学研究科
      教授  西村 圭一
  

演習・協議「数学的活動を取り入れた授業づくりに向けて」
 (講師)県総合学校教育センター 高校教育課
      指導主事  小関 央高
  
【受講者の感想】
・教科書に記載されているいつもと変わらない例題であっても、提示の仕方や発問
 の仕方で十分探究活動を取り入れた授業展開が出来るということがわかりました。
 また、全ての授業にウェイトを置くのではなく、置く部分、置かない部分を考え
 ると聞いて、やはり単元を見通した授業計画・作戦が必要だなと感じました。ど
 うにかして「生徒に残る学び」を実践していきたいです。
・探究活動を生かすためにも、まずは教科の授業が探究的な学びになっていること
 が必要であり、特に数学では問題の解説や演習で終始するのではなく、事象を発
 展的に捉えたり現実事象と関連付けたりする活動を、教師も生徒も意識していく
 必要があるとお話されていて、私自身が感じている課題や授業改善の方向につい
 て目線を合わせることができました。生徒の深い学びを進めていく上でも、日頃
 の授業で探究的な学びを促していくこと、それを生かすためにもカリキュラムマ
 ネジメントを教科内で共有していくことが重要であると感じました。これからの
 授業でも、ただ解説をするのではなく、子どもたちが「あれ?」と思えるような
 教材の提示と、教材研究を進めていきたいです。
・西村先生の講義は、2年前の同講座と、今年の高教研と、今回の講座と3回と受
 講しましたが、講義のたびにあたらしい話題や視点があり、目指すべき授業像を
 具体化することができました。今回は、実践授業の動画を見る機会はありません
 でしたが、教材について統合的・発展的にみるという視点を実感することができ、
 教材研究や授業の視点を見つめ直すことができました。毎年講義の内容が変わる
 ので、今回の講義を受けて自分自身の授業改善を行った上で、再度講義を受け、
 新たな発見や学びにつなげたいと感じました。
・教員同士でグループワークをすれば今まで見えなかった視点に多く気付くことが
 できる、これは生徒も同じだと身をもって感じることができました。日頃の授業
 の中でどれだけこのような活動を取り入れられるか、すぐに計画を見直したいと
 感じました。
・普段、数学教員同士で指導方法を議論する時間は、ほとんど取ることができませ 
 ん。大変貴重な時間だと感じました。カリキュラムで重要としたポイントだけで
 も、教
科会議を持って話合う場を提案しようと考えています。