開催した講座の様子

令和4年度 7月

C36 中学校技術・家庭科教育講座[エネルギー変換]

7月27日(水)に標記講座を開催しました。技術分野を担当する中学校の先生方が受講され、技術分野の授業づくりについて学びました。

【講座の内容】

1.講義「技術分野の現状と課題」

2.実習「エネルギー変換の技術の指導内容と指導計画」

3.演習・協議「電気機器の設計・製作」

【講座の様子】

 

 
   

 

【受講者の感想】

・今までは確かに製作すること自体に重みをおいてきた授業だったが、これからは課題探求型の授業となるので、1年生から発達段階に応じた課題設定を行い、3年生に向けて少しずつ訓練していく必要があると感じた。年間計画も3年間を見据えた計画を立て、これまでの内容を一新する必要があると考えた。

・キットに取り組むことが多いので、勉強になりました。教材への考えをもう一度見直そうと思います。

・普段の授業を行っている時に技術の見方・考え方を生徒に伝えるためにどのような授業を行うべきなのかを知ることができました。とても勉強になりました。ありがとうございました。

・今年はともかく、来年の計画を立てる参考にしたいです。また、ハンダつけなどは、すぐ二学期の実践に活用できます。

B01 校長研修講座(後期)

7月26日(火)、「学校経営及び教育上の今日的課題について講義・協議を通して研修し、校長としての識見と学校組織の経営能力を高める。」ことを目標に、校長研修講座(後期)を開催いたしました。内容は以下の通りでした。

【講座の内容】
 午前 講義 「組織の危機管理対策とリーダーシップのあり方~学校組織の危機管理   
        対応の失敗事例からの教訓~」
        講師 青森中央学院大学 教授 大泉 常長 氏
 午後 講義 「子どもがより良く育つ学校づくり~教師力・学校力の向上を目指して
        ~」
        講師 國學院大學 教授 杉田 洋 氏
 【講座の様子】 
   
【受講者の感想】
 ・危機管理対策について、基本的には「セルフディフェンス」であることを確認しまし
  た。クライシスマネジメントとして、常に最悪の事態を想定して準備を進めておくこ  
  との重要性を改めて確認しました。日頃から、事前に見えるシグナルに対して敏感で
  あることを心掛け、予知予防を意識したマニュアルの見直しを図りたいと思いまし
  た。大変参考になりました。
 ・「組織力を向上させるためには、教員のやる気を引き出すことが大事である」という
  お話が印象的でした。「ドロップアウトしそうな教師を救えるのは校長だけである」
  「伝統は守るだけではない、伝統を新しくつくることも校長の大事な役割」など、た
  くさんのキーワードを示していただきました。今年度後半の学校経営をしつつ、課題
  や目標を明確にしながら、次年度の学校経営ビジョン作成に早めに取りかかりたいと
  思います。

センターセミナーⅠ「不登校児童生徒への支援」

 令和4年7月30日(土)に、FR教育臨床研究所所長の花輪敏男氏をお招きして、センターセミナーⅠ「不登校児童生徒への支援」を開催いたしました。県内各地の市町村から、教育関係者だけでなく、大学生、一般の方々を含む72名の参加となりました。
 セミナーでは、花輪先生が出会った数多くの不登校児童生徒や保護者、教師との事例をもとに、子ども達の自立に向けて、周囲の大人はどのような支援を行えばよいのかを、具体的な言葉や行動で示唆していただきました。セミナー後のアンケートからは、今後の不登校支援への実践について意欲的に書かれている内容が多く寄せられました。
                                
【参加者の声】
不登校対応の生徒が学校に向かうまでの各段階での声がけの仕方が非常に具体的で勉強になりました。沖ではなく、うまく壁を作る声がけ、実践してみます。 ・ 生徒にしてはならない対応を数多くしてきたと、このセミナーから知ることができました。研鑽します。・ 形だけの登校ではなく、自立に向けた支援の延長線上に学校復帰がある、という言葉、とても納得できました。生徒と最も関わりを持てる学級担任として、できることをやっていきたいと思いました。

B17 寄宿舎指導員研修講座

7月27日(水)に寄宿舎指導員研修講座を開催いたしました。今年度は11名の寄宿舎指導員の先生方が受講されました。学校教育課主事による教職員の服務についての講義のほか、青森大学 教授 船木昭夫先生を講師に「身に付けさせたい社会生活力」という内容でご講義いただきました。演習を交えながら、ソーシャルスキルズトレーニングについて学びを深めることができました。
【受講者の感想】
・生徒に身に付けさせたいこと、指導者としての見方・考え方(ほめる・肯定的な捉え 
 方)などとても参考になりました。意識的に実践したいと思います。
・SSTについて詳しく説明を聞き、自分のやっていることが間違っていなかった部分や 
 不足していた部分が具体的にとらえることができました。
・欠点ばかり目についてしまっていたので、まずは良いところやできたところを賞賛する 
 ことを夏休み明けから実践していこうと思いました。

C50農業教育指導者講座

7月12日(火)、13日(水)の二日間、農業教育指導者講座を開催しました。

一日目は、県立柏木農業高等学校の浅利成就校長先生からは、農業高校の現状や農業教育に関連する行政機関の業務、農業教育としての心構え、生徒理解について学びました。また、県農林水産部構造政策課担い手育成グループ総括主幹の今俊光様から、本県農業の現状や担い手育成に向けた施策について、実際のデータを踏まえて具体的に学びました。その他、「指導と評価の一体化」のための学習評価、
Google Workspaceの演習を行いました。

日目は企業訪問を行いました。有限会社まごころ農場では、代表取締役の斎藤靖彦様から施設のご説明とご講義を頂き、斎藤様が自ら加工した配管資材を活用するなど、創意工夫を凝らすことでコスト削減につながることや、バイヤーからの要望に応じる商品を作ることで販路を確保できることなど学びました。また、もりやま園株式会社様では、代表取締役の森山聡彦様から、海外と日本の農業の違いについて動画を交えながらご説明頂き、これからの日本の農業には労働生産性の向上が不可欠であることを学びました。また、園地や工場の見学を通じて、アプリを使って労働時間のデータを収集、分析し、管理作業の効率化を図るなど実践につなげていることを学びました。

     
受講者の感想】

・生徒理解や生徒育成のために大変なことは多いが、前向きに頑張ろうと思った。農業高校には様々な学びの場が存在するので、生徒にあった指導や活動を行い、必要な力が身に付けられるよう取り組んでいきたい。

・農業の担い手不足が長い間課題としてあるが、新規就農者を増やす事業としてどういう内容の事業があるかわからなかったが、今回の研修で知ることができたので、生徒に伝えられるようにしたい。

ICT機器を効果的に活用することで、授業だけでなく、行事や分掌業務などでも有効利用できると感じた。研修でまなんだことを今後取り入れていき、良い授業が展開できるようにしたい。

・トマト栽培の現場を見学した際、ロックウールを活用した栽培方法でとても興味深かった。また、ハウスの組み立てや加工、パッケージデザイン等、自社で担っている部分が多く、コストを抑えながらより良い商品を開発していることを知り、大変参考になった。

・自社でアプリを開発し、データを元に試行を繰り返し行う姿に感銘を受けました。無駄を省き、効率よく働くシステムは農業以外にも必要になってくることだと思うので、考え方等参考にしていきたい。また、農業の法人化が進んでいると思うので、興味のある生徒に情報を伝え、農業に関わる人材を増やせるようにしたい。

C10 小学校算数科教育講座

7月26日(火)、小学校算数科教育講座を開催しました。
 「指導と評価の一体化に向けた授業の在り方」をテーマに、午前は既習をいかす授業づくりについて講義・演習を行いました。受講者は、「問い返し」で学びを深める方法や、主体的・対話的で深い学びのある授業に向けた課題や改善点について考えました。
 午後は、国立教育政策研究所 教育課程調査官 笠井健一先生による講義・演習を行いました。児童の学び合いと指導と評価が一体化する授業の在り方や、すべての児童に思考力を身に付けさせる授業の方策について、演習を行いながら学びを深めました。
【講座の内容】
講義・演習「既習をいかす授業づくり」

講義・演習「指導と評価の一体化に向けた授業の在り方」

【受講者の感想】
・間違っている子どもの考えに寄り添い、友だちの考えを聞いて、分からなかった子も
 説明できるようになるまで、できる子も育てていく必要があると感じました。
・主体的・対話的で深い学びのある授業についてグループで振り返り、話し合うことで
 自分の課題や改善点を考えることができました。二学期から早速生かせる部分を実践
 していきたいと思います。
・私の中で凝り固まっていた授業スタイルをほぐすことができ、柔軟に単元や授業を構
 築できるのではないかと夏休み後の授業が楽しみになりました。

C40 保健授業づくり研修講座

7月25日(月)に、横浜国立大学 教授 物部博文先生を講師にお迎えし、C40保健授業づくり研修講座を開催しました。物部先生には、豊富な実践事例を基に、保健の授業づくりについて講義、演習をしていただきました。小中高特の全ての校種を交えた初めての講座となりましたが、校種の枠を超えて意見交換しながら、発問や教材づくりに意欲的に取り組んでいました。
【研修内容】
 1 保健における課題と工夫
 2 講義、講義・演習「新学習指導要領に基づいた保健の授業づくり~保健におけ
            るがん教育の進め方~」
            講師 横浜国立大学 教授 物部 博文 先生

  
【受講者の感想】
・保健の授業は教科書で教えることが主な教科だと思っていましたが,言葉だけでなく絵で説明することや動画などを活用することで,児童の理解がさらに深まるものだと感じました。
・わかったつもりや素朴概念を改める問題の出し方が大事だと感じました。保健の授業に興味をもってもらえるよう、授業の進め方を見直したいと思いました。
・「発問も教材である」と言われ、拘っていたつもりでした。しかし生徒たちの思考を更に刺激するためには「揺さぶりの発問」が大事だと気付きました。適切な学習方法を選択して、教員の最小限の発言で生徒たちの最大限の活動を引き出すためにこれからも試行錯誤します。
・教師の発問が生徒一人一人の思考力を育むきっかけとなることや、共同作業から知識を 更に深められること等、実生活に生かす基盤となることを認識できました。

D26 校内LAN講座[WindowsServerAD管理]

7月26日(火)、標記講座を開催しました。高・特の12名の先生方が受講され、Windows Server2019でユーザーとグループの作成、フォルダに対するアクセス権の設定などについて学びました。

【講座の内容】
第1章 ユーザーとコンピューターの管理
第2章 ファイルの管理とアクセス権の設定
第3章 バックアップとリストア

【講座の様子】
  

【受講者の感想】
・今までサーバーやユーザーの管理は主担当者のお手伝いしかできず、設定の意味が分からずやっていたので、今回の講座のおかげで少し設定の意味を理解できたと思います。とても丁寧な説明で分かりやすかったです。
・ユーザーやグループの追加方法がわかり、また、アクセス権の設定方法を実践にて理解できた。ファイルのバックアップ方法やタスクスケジューラの活用方法がわかった。
・サーバー管理者の先生方が行っている作業について理解が深まりました。すぐに戦力となるのは難しいですが、作業の分担ができるように勉強していきたいです。
・サーバーの管理について、操作の確認をすることができました。実際のサーバーを使って試してみることができないので、とても良い機会になりました。ありがとうございました。
・受講目的は達成されました。特にフォルダのアクセス権についてとても分かりやすく理解できた。

D11 今日から始める学級(HR)集団づくり研修講座

7月14日(木)、今日から始める学級(HR)集団づくり研修講座が開催されました。
受講者は、小学校3名、中学校5名、高等学校4名、その他5名の合計17名でした。
実践発表では、弘前市立小沢小学校 教諭 古舘 泰史先生に「教育相談アプローチによる学級経営実践」と題して、対人関係スキルの習得・活用プログラムについて紹介していただきました。実際に受講者がグループ・アプローチをやってみることで、子供の気持ちを体験することができたのではないかと思います。
文教大学 教授 会沢 信彦先生の講義・演習「より良い学級(HR)集団づくり」では、心のピラミッドやアドラー心理学といった教育心理学の視点から、安全・安心感のある学級づくりについて学ぶことができました。会沢先生のお人柄もあり、楽しい雰囲気の講義・演習で、受講者にとって有意義な時間となったようでした。

   
【受講した先生方の感想】
・他者と関わる力の育成を、学活と各教科でリンクさせながら行うという視点が大変興味深かったです。また、対人関係ゲームの実践例をたくさんいただき、参考になりました。私たちも実際にやってみたことで、生徒の気持ちになって取り組むことができ、大変良かったと思います。
・心のピラミッドやアドラー心理学といった教育心理学など、教育心理学の視点のお話で、大変興味深かったです。「学級づくり」は特活的なイメージが強いですが、心のエネルギーを満たすこと、人間の良さ体験など、生徒一人一人の発達が基盤にあるということを再認識しました。生徒指導面、教育相談など、日常に生かせる内容で、あっという間の時間でした。
・会沢先生の講義の内容も大変勉強になるとともに、質問の返答に対する先生の話の広げ方など我々受講者に対する対応自体が素晴らしく、普段の授業への参考になると感じました。

C08 社会科教材開発講座

7月12日(火)、13日(水)、標記講座を開催し、県内各地の中学校、高等学校、特別支援学校から4名の先生方が受講しました。新学習指導要領の地理領域で求められるGISの活用や地域調査の進め方についての講義・実地調査、授業づくりの演習・協議を通して理解を深めました。

 

【講座の内容】

1日目 講  義   社会科授業における地域調査の進め方
           ~自然環境と防災の視点から~

    実地調査   ・三内(入内断層) 
           ・平和公園から青柳(浜堤列地形と青森発祥の地) 
             講師 弘前大学教育学部 教授 小岩 直人

 

2日目 講  義    資質・能力を育む授業づくり向けて

    演習・協議 「社会的な見方・考え方」を働かせる授業づくり
           ~地理領域 地域調査の実施に向けて~


 
 

【受講者の感想】

・活断層が青森県内に存在するという事実だけでなく、実地踏査により、どのような形状になっているのか、土地利用がされているのかを見ることができたことは大変大きかったです。また、小岩先生の説明が、特定の時代に偏らず、数万年~数千年の変遷の中で形成されていることが、とても理解しやすく、活用できることも多かったです。講義で教えていただいた「地理院地図」や「今昔マップ」など、中学生にも利用できる教材として、活用していきたいと思います。

・今回の研修では多くの学びを得ることができました。その中でも「本物を見る大切さ」「どのような資質・能力を身につけさせたいのかを考えた授業計画」については、すぐにでも実践していきたいことです。身近な教材は生徒の関心意欲を高めるよい教材ですので、教材研究を進め実践していきたいと思います。

D10 今日から始める保護者対応研修講座

7月1日(金)、今日から始める保護者対応研修講座が開催されました。受講者は、小学校5名、中学校6名、高等学校14名、特別支援学校8名、その他4名、聴講者18名、合計55名でした。神田外語大学嶋﨑客員教授から「保護者理解と信頼関係を築くための対応」について講義をいただき、保護者との良好な人間関係づくりに3つのRが必要なこと、保護者とつながるコミュニケーション10か条など、実践できる具体策について理解・再確認しました。講義の中には、嶋﨑先生の実践例も多くあり、受講者には有意義な時間となったようです。
【研修の内容】
 講義・演習 「保護者理解と信頼関係を築くための対応」
 神田外語大学 客員教授  嶋﨑 政男 氏
【受講者からの感想】
・「保護者の養育態度」で今まで保護者に対して感じていた疑問がストンと腑に落ちました。
・先生のお話を聴き、「自分の保護者は先生のお話に出てくる保護者ほどではない。しっかり向き合おう。」と前向きになれたことが自分の中の1番の変化だと思いました。
 

C52 商業教育指導者講座

 7月12日(火)、13日(水)の2日間、商業教育指導者講座を開催しました。
 9名の先生方が受講し、演習を通して新学習指導要領が求めるビジネスの視点からの授業のヒントを数多く得ることができ、大変有意義な講座となりました。

 【講座の内容】 12日 ビジネスモデルを構造化して考える
            ~儲けの仕組みをBMCから探り、経営戦略を読み解く~
             (一社)ビジネスモデルイノベーション協会
             認定ジュニアコンサルタント 串原 憲和 氏
         13日 ビジネスにおける資産形成とリスク管理
             R&C株式会社 青森支社
             セミナー推進部 マネージャー 石澤 枝美子 氏 
            学習指導要領の教科商業の趣旨の実現に向けた教科指導
            

     
・BMCを活用し、企業の取組を出し合うことで、企業の活動が理解できる感じを得ることができました。不安定な社会を生き抜くためには、しっかりと方向を方針を定め、社会の変化に順応し変化・進化することが重要だと感じました。
・資産管理についての講義を聞き、もっと高校の授業の中で、このような内容を生徒に伝えていく必要があるのかなと思いました。少しずつでも、日々の授業の中で関連付けられるよう、勉強をしていきたいと思います。
・2日間とも、大変充実した講座だった。グループワークを多く取り入れて、他の先生方と意見共有できてためになった。

D20 教育相談(特別支援教育)研修講座

 7月12日(火)教育相談(特別支援教育)研修講座が開催され、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の27名の先生方が受講、4名の先生方が聴講されました。
 弘前大学教育学部 准教授 天海 丈久 先生から「本人・保護者の思いによりそう教育相談」という内容でご講義いただき、また、「特別な教育的ニーズのある子供たちをサポートする先生方のための教育相談ガイドブック」についてもご紹介いただきました。
 午後は、県立八戸第一養護学校 教諭 山口 典子 先生から「学校における教育相談の実際」という内容でご発表いただきました。最後の時間は、グループに分かれて「保護者との面談」という演習を行い、この研修講座で学んだことを含め、実際の教育相談場面にどのように活かしていけばよいかを検討し、全体で共有しました。
   
【受講者からの感想】
・保護者の障害受容の難しさが理解できた。そこからの協力体制づくりや理解を得るために何が必要か考えていきたいと思う。
・保護者への対応として、「保護者が決められるように」「保護者の決定を支える」という点を私も心掛けていきたいと感じた。
・日頃の保護者との関係づくりや校内の支援体制がいかに大切かを演習することで、改めて感じることができた。

C22 時間的・空間的な関係を探究する理科野外実習講座[地学]

 7月6日(水)C22時間的・空間的な関係を探究する理科野外実習講座[地学]を弘前市(岩木山周辺)の研修地で開催しました。県立郷土館学芸課長の島口天氏を講師に迎え、森山(第1期活動における溶岩ドーム)・新期火山麓扇状地(百沢面)を車窓から眺めながら観察ポイントに向かいました。ポイント1の中村川林道沿いの露頭で百沢面を構成している土石流堆積物を観察し、ポイント2の溶岩流の上につくられた津軽岩木スカイラインを通って8合目駐車場では第1期活動でできた黒森(溶岩ドーム)や第3期活動による山頂付近の溶岩ドーム(鳥海山溶岩ドーム、岩木山頂西溶岩ドーム、岩木山中央溶岩ドーム、岩木山頂ドーム、鳥ノ海溶岩ドーム)しました。その後、嶽温泉付近にあるお山の駅岩木さんぽ館で火山の恵みとして嶽温泉について歴史や活用例を確認し、蔵助沢に移動して、岩木山百沢土石流で流下した巨石を観察しました。高照神社では、敷石として活用されている兼平石(古岩木山が山体崩壊を起こした際に生じた岩屑なだれ堆積物中の輝石安山岩)を観察し、北麓の十腰内や十面沢方面に移動し、車窓から流れ山を観察したり、土地の活用例を観察したりしながら研修を行いました。受講された先生方は、講義・観察を通して、活火山「岩木火山」の形成史・火山活動とその影響についてじっくり学び、考えることができたものと思います。

 
 
 
 

〈受講者の感想〉

・学習内容としては高校レベルのものが多かったが、火山の分類や溶岩ドームとマグマの粘り気の関係の学習などに生かしたい。地域素材を教材化する具体例を通じて、時間的・空間的な関係について探究的に活動させる方法を十分に学習でき、現場での実践に生かせそうだと実感した。

・岩木山の成り立ちやその周辺の地層などについて大変詳しく教えていただいた。毎日見ている岩木山だが、3期にわたる火山活動によって現在の形が形成されていることを知り、とても興味深かった。生物を専門としているので、岩木山の植生と併せて地学的な話をすることで生徒の興味関心を広げることができるのではないかと考えた。

・今回の研修では改めて自分の目で見て体感することの大切さを再確認した。現代は様々な情報機器があるので表面的な知識を学んだり、授業で紹介したりすることもできるが、自分で感じたものはとても印象に残ると感じた。今回の研修で教えていただいたことを直接授業に落とし込むのは難しいかもしれないが、実物を見たり実験をしたりして感じる小さな発見や感動をこれからも大切にしていきたい。

・よく目にする岩木山の風景だが、今回の講座のお話を聞き、また、改めて地学的に解説をしていただき、大変勉強になった。青森県内の地学的な知識が得られるので楽しみな講座である。来年も参加したい。

C27 芸術系教科の資質・能力を育む授業づくり講座

 7月1日(金)芸術系教科の資質・能力を育む授業づくり講座が開催されました。7名の先生方と、校種・科目等をこえて芸術科が育むべき資質・能力について、新学習指導要領を踏まえた講義、題材構想と授業づくりの演習、最後に模擬授業や発表を行いました。
【研修内容】
 1 講義・演習「芸術科が育む資質・能力について」
    講師 県総合学校教育センター 指導主事 伴  貴代
                   指導主事 道川 里奈
 2 演習    「資質・能力を育む授業づくり①」~単元・題材構成の工夫~
 3 演習    「資質・能力を育む授業づくり②」~指導と評価の一体化について~

 

【受講者の感想】
・普段の授業づくりにおいてついついどの教材(楽曲)を使おうか、この教材で何を教えようかと悩んでしまいがちでした。しかし内容の系統表を参考にして、生徒にどんな力を身につけさせたいか、という観点で授業づくりをするとスムーズに授業の組み立てができるようになると学びました。
・今回の講座で学んだ目標作成の仕方や目標と評価の一体化について、今後の学習を計画する際に参考にしていきたいと思った。また、音楽、美術、書道の授業を拝見し、先生方の説明の分かりやすさに感嘆し、何を伝えたいのか簡潔に話すことができるように精進していきたいと思った。

D22 読み書きに困難のある児童生徒への指導・支援研修講座

 7月4日(月)、標記講座を開催しました。
 小学校、中学校、高等学校の先生方が受講しました。
 学びプラネット合同会社 代表 平林 ルミ 氏 を講師として「読み書きに困難のある子どもへのICT活用と合理的配慮」というテーマの下、講義・演習を行いました。講義では、様々な事例をご紹介いただきながら、合理的配慮としてのICT活用の在り方について学びました。
 また、演習を通して、タブレットPC(今回はiPad)を読み書きの道具にする方法について体験的に学ぶとともに、実践のポイントについて分かりやすく教えていただきました。

 
【受講者の感想】
・音声入力や読み上げ機能を使うと読み書きに困り感のある児童も、取り組みやすいと感じた。様々な入力方法の設定の仕方が演習で分かったので、今後学校でも生かしていきたい。
・普段、iPhoneを使用しているが、同じ機能が入っているとは思えない程、今回のタブレットを使用しての研修が充実していた。様々なことに対応できる教材を用意することで、生徒が学びに対して前向きになってくれたらと感じた。
・問題文を読めずに困っている子にkeynoteで音声読み上げできるテストを作りたい。問題文に対する苦手意識がなくなり、達成感を得られると思う。